皆さんは金沢に行かれたことはありますか?
江戸時代より加賀百万石の前田家おひざ元の城下町として栄え、日本の中でも、独特の「和」の文化を持つ美しい街です。つい数年前に北陸新幹線が開通したので、以前よりずっと行きやすくなりました。
「確かに、前に一度行ったことはあるけれど…。次に訪れるとしたら、何処が良いのかしら? 同じ所ではつまらないし…。」
そうですよね。それでは二度目の金沢なら「ココがお勧め!」という、とっておきのスポットをお教えしましょう!
金沢21世紀美術館は大人が遊べる美術館

ここは金沢が誇る兼六園です。
加賀前田家の庭園で、水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の一つで、四季折々にとても美しい景色が楽しめます。
でも、皆さん金沢に来たらここは真っ先に訪れる場所ですよね。
今日、私がまずお勧めしたいのは、此処からほど近い場所にある、金沢21世紀美術館です。

「これはプール? あれ?でも下に「人」! 何だかちょっと様子が違う…?」
はい。これは金沢21世紀美術館にある通称「レアンドロのプール」というアート作品です。
満々と水をたたえたプールだと思ってのぞき込むと、底に人が居る!
実は透明のガラスが張ってあり、そこに約10センチ程度の水が入っているだけで、中は空間になっています。さらに写真のように、下からプール内部に入ることもできるのです。
上から覗き込んでも、下から見上げても最初はドキッとしますよね。
作者の狙いは、あたりまえの日常の感覚を揺さぶるとともに、一旦仕掛けに気づいた人には作品との積極的な関わりを促し、さらに見る人同士の関わりも生み出してほしいという事なのです。

「これは空を描いた絵画?」
いいえ本物の空です。これは「ブルー・プラネット・スカイ」という作品で、真四角な天井に真四角の穴が切られていて、実際の空が見えるのです。

こんな素敵な作品がいくつも設置されている美術館が、金沢21世紀美術館です。

「わあ!おしゃれ~ 金沢にこんな現代美術専門の美術館があるなんて!」
そうでしょう!しかも此処は市の中心部の広場で、すぐ脇が金沢城や兼六園なので、見て歩くのにはとても便利な場所です。
伝統と現代が融合している、金沢ならではの必見スポットですね。

これも作品の一つ「カラー・アクティヴィティ・ハウス」です。
色の三原色の色ガラスの壁が、一点を中心に渦巻き状のパビリオンを形成している作品です。中央には光源があって、日没から夜明けまでは灯台のように光を放っています。
中にも入れて、見る場所や時間、人の動きによって同じ風景が様々な色に染まって見えます。
「自分達が作品の一部になれるって素敵!」
そうですね。これまでご紹介した作品は常に展示されていますので、いつ訪れても、見て体験することが出来ます。この他にも様々な企画展が開催されていますので、HPから検索して見て下さい。
Web Page : https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=7
街歩きで古都を堪能!

さて、現代アートをたっぷり楽しんだ後は、古都ならではの街歩きにでかけましょう。
ここは長町という昔の武家屋敷が残っている処です。
「しっとりとしていい雰囲気!」
そうですね。この地区は前田家に仕えていた武士が固まって住んでいたので、家老から足軽まで、様々な階級の江戸時代の武士の生活が垣間見られる貴重な場所です。
歴史好きにはお勧めですよ!

これは旧加賀藩士高田家の跡です。
高田家は藩内でも上級武士で、金沢市指定保存建造物になっているこの長屋門の他、大野庄用水から水を引き入れている池泉回遊式庭園があります。厩や奉公人の部屋、納屋などもあって、江戸時代の武士の生活がよくわかります。

「ここはちょっと雰囲気が違いますね?」
はい、ここは金沢市老舗記念館です。
藩政時代からの薬種商だった中屋家は、加賀藩の初期の頃から南町に店舗を構えた代表的な老舗でした。特に五代藩主綱紀から御殿薬の処方を拝領し、以後代々町年寄り等をつとめた格式の高い家柄です。
この由緒ある「中屋薬舗」の建物が昭和62年に金沢市に寄付された事を受け、外観を保存し、藩政時代の商家の面影を残す「店の間」などを復元して、展示施設として平成元年4月1日に開館しました。武家とはまた違った、金沢の裕福な商家の様子がわかる貴重な資料館です。

この豪華な結納セットを見てもどれだけの豪商だったかがわかりますね。金沢は水引細工も伝統工芸として有名です。工夫が凝らされた繊細な細工の数々も見どころの一つです。
長町武家屋敷跡には、無料の休憩所もあり、ゆっくりと散策できるようになっています。
さらに地元のボランティアガイド「まいどさん」が館に常駐されていて、お願いすると金沢弁での無料でガイドをして下さるそうです。お時間あればぜひお願いしてみて下さい。
Web Page : http://www.nagamachi-bukeyashiki.com/map.html
食べ歩き!美食の宝庫金沢!

さて、今度はぐっと雰囲気の違う場所をご紹介しましょう!
金沢には「茶屋街」と呼ばれる伝統的な花街があります。中でも、浅野川の東岸に位置する「ひがし」は、文政3年(1820)に公許され、形成された茶屋町です。残っている3つの茶屋街の中で、最も規模が大きい茶屋街です。
今でもキムスコ(木虫籠)と呼ばれる美しい出格子がある古い街並みが残り、夕暮れ時には軒灯がともる茶屋から、三味線や太鼓の音がこぼれてきます。実際に中を見学できる茶屋や古い建物を使った美味しい喫茶店もありますので、ここではたっぷりお茶屋情緒に浸ってみて下さい。

「あれ?「ふ」って書いてありますね!」
はい。此処は加賀麩の老舗「不室屋」さんのお店です。風情がありますよね。
可愛いてまり麩が入ったお吸い物や、戦国武将の茶会にも使われた「ふのやき」と呼ばれる麩菓子など加賀麩の商品を購入できます。美味しくて軽いので、お土産にはぴったりでしょう!
さらに嬉しいのは、お隣の甘味処「不室茶屋」で、お麩を使った甘味や軽食がいただける事です! 街歩きの休憩には、超おススメですよ。
「うーん!でももっとしっかりお昼は食べたいなあ…。甘味はその後で…。」
はい、それならこの金沢名物「ハントンライス」は如何ですか?

「わあ!お子様ランチみたい!これ、ご当地名物なのですか?」
はい。1960年代に、当時金沢で老舗の洋食店が考案した料理で、ケチャップで味付けしたバターライスの上に、半熟の薄焼き卵と白身魚のフライが乗り、タルタルソースがかかっています。
今では様々なバリエーションがあって、チキンライスベースで、かけるソースがケチャップやマヨネーズ、ドミグラスソース。トッピングの揚げ物がエビフライやトンカツのお店もあります。
名前の由来は、ハンガリーの「ハン」とフランス語でマグロを意味する「トン」をあわせたもので、スクランブルエッグの上に魚のフライを乗せてケチャップをかけたハンガリーの家庭料理が元とされています。が、実はハンガリーに、この料理は存在していないそうです(笑)。
金沢発祥の洋食「ハントンライス」! ぜひ味わってあなたのお気に入りの組み合わせを見つけてくださいね。
Web Page : http://www.sakane.net/manpuku/_special_menu/hantonrice_index.htm
各所へのアクセス
金沢21世紀美術館は市の中心街にあるので、地図を片手にぶらっと街歩きをするには絶好のポイントです。
さらに金沢はバスがとても便利です。お得な一日周遊券が使える城下町観光バスや、小型の巡回バス、金沢駅を結ぶシャトルバスなど旅行者に親切なルートがたくさんありますので、利用されることをお勧めします。
まとめ

二度目の金沢旅行での見どころをご紹介しましたが、まだまだこれは序の口です。
ぜひ何度も足を運んで、あなただけのお気に入りを見つけてください。

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