四季折々の絶景!“神々の遊ぶ庭”といわれる大雪山国立公園

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AOI

東京生まれ、栃木育ち、仕事で北海道にも住んでいました。旅行先では、地元の人の生活を知りたくて、必ず市場を訪ねます。毎回、新鮮な発見があって面白いです。地域の魅力を伝えるイベント企画などの仕事をしていたので、知られざる日本の魅力をもっとお伝えしたい!と思っています。

北海道の中央部、旭川空港に飛行機で降り立つと、窓の向こうには美しい山脈が見えてきます。

この一帯は、「大雪山国立公園」に指定され、標高2,000級の山々が連なります。北海道最高峰の旭岳を主峰とする大雪山群、十勝岳連峰、石狩岳連峰の山々で、“北海道の屋根”とも呼ばれます。夏でも山頂に残雪を抱き、雪の白と青い山肌が美しいコントラストを見せてくれます。冬にはすべてが純白の雪に包まれ、まったく違った神秘的な風景になります。

これらの山々は、登山愛好家に大変人気がありますが、登山をしないまでも、大自然を満喫できるスポットがたくさんあります。

そんな大雪山国立公園の楽しみ方、おすすめスポットをいくつかご紹介します。

“神々の遊ぶ庭”大雪山国立公園おススメのみどころ

アイヌ語で“カムイミンタラ=神々の遊ぶ庭”と言われる美しく雄大な山々。そんな山々を含む「大雪山国立公園」は、日本の国立公園として一番広い面積があります。

みどころはたくさんありますが、ロープウェイや車で気軽に行けて、特別な体験ができる、そんなおススメのスポットを4ヶ所ご紹介します。

旭岳

まずおすすめしたいのは、大雪山の主峰「旭岳」です。旭岳登頂は登山ファンの憧れですが、初心者にはハードルが高いかもしれません。そこでおすすめなのが、旭岳中腹にある“姿見の池”周辺の散策コースです。標高1,600mにある姿見の池ですが、麓の旭岳温泉からロープウェイを2本乗り継げば、10分ほどで到着できます。

姿見駅に降り立つと、そこはもう天空の別世界。空気が凛として、目の前には旭岳の山頂が見えます。周囲を見渡しても山々の連なりが続き、本当に神々がいるのでは、と思わされる景色です。

Photo by AOI in July 1 2007

姿見の池周辺には、夏でも雪が残っていることに驚きますが、散策できるのは1年のうち6月から10月の雪が降るまで。あとは雪に閉ざされ、人を寄せつけない白銀の世界になります。

Photo by AOI in July 1 2007

散策コースは1周1時間ほど、1.7kmの距離です。きついアップダウンもないので、高山植物や野生動物との出会いを楽しみながら、散策できます。

Photo by AOI in July 1 2007

ロープウェイを降りたところで、レンジャーの方から、見頃の花や動物の目撃情報を教えてもらえますので、ぜひ探してみてください。もしかしたら、氷河期の生き残りといわれる“ナキウサギ”にも出会えるかもしれません。

旭岳の映り込む姿見の池、煙の噴気孔など、フォトジェニックなスポットもたくさんあります。カメラと上着、散策できる靴をお忘れなくお出かけください。

Photo by AOI in July 1 2007

黒岳

続いてのおすすめは、大雪山系の北東の端に位置する「黒岳」です。夏山シーズンはもちろん、冬は北海道有数のスキー場として人気があります。

ロープウェイとペアリフトを乗り継いで、気軽に7合目まで行けるのも、魅力です。黒岳7合目登山駅に到着すると、すでに標高は1,500m。夏の7月から8月にかけては、競うように咲く高山植物たちが目を楽しませてくれます。

9月になると、もう紅葉が始まります。“日本一早い紅葉”と言われるその美しさは、一見の価値があります。

もっと特別な体験をしたい方には、黒岳山頂までの登山をおすすめします。急な登山道ですが、1時間ほどで山頂に到着できます。ここでもう一息がんばれば、もっと素晴らしい景色が!山頂を越えてさらに15分ほど、“黒岳石室”まで行けば、まさに神々の遊ぶ庭、天空のお花畑に出会えます。

もちろん、必要最低限の山登り装備は、お忘れなく!夏でも急な天候の変化で、遭難のリスクもあります。

スキーやスノーシューを楽しみたい方には、冬の黒岳がおすすめです。3,000m級の山に匹敵すると言われる、良質な最高のパウダースノーが待っています。しかも、シーズンは11月から5月のGWまでのロングタイム。大雪山系の大パノラマを楽しみながら、ここでしか体験できない滑りをぜひ。黒岳からの帰りは層雲峡温泉で一休み、が人気のコースです。

十勝岳望岳台

ドライブを楽しみたい方には、「十勝岳望岳台」がおすすめです。知る人ぞ知る、穴場的な展望スポットです。JR美瑛駅から車で40分、十勝岳連峰の真下、標高930mのところにあります。

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目の前には、大雪山系の主峰旭岳、美瑛岳、美瑛富士などの山々が圧倒的な存在感をもって、連なります。富良野、美瑛が一望できる360℃の大パノラマも圧巻です。

春夏秋冬、季節の変化が大きい北海道ならでは、それぞれに違った景色を見せてくれるので、何度も訪ねたい場所です。

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ドライブルートには、最近人気のスポット“青い池”や“白金温泉”があるので、合わせて訪ねてみるのもおすすめです。

タウシュベツ川橋梁

最後におすすめしたいスポットは、ある時期だけ湖の中から姿を現す“幻の橋”です。

帯広から車で1時間半ほど、上士幌町にある「タウシュベツ川橋梁」です。古代ローマの遺跡のようにも見えるこの橋、湖が凍る1月ごろから姿を現し、水かさが増える6月に湖底に沈みます。

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なんとも不思議な橋、その歴史を知ると、謎が解けます。かつてこの地は林業で栄え、士幌線という鉄道が通っていました。林業の衰退とともに、鉄道も廃止されましたが、その遺構がいくつか残されました。このアーチ橋もそのひとつです。糠平湖というダム湖が作られ、その湖底に沈んだそうです。

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大自然と、そのなかに還っていくかのような人工物。橋のシルエットの美しさと、神秘的な雰囲気に、わざわざ訪れる人が多いスポットです。

国道沿いから少し入ったところに展望スポットがありますが、橋から少し遠いのが残念です。

近くでみたい方は、ぜひツアーに参加を。冬にはスノーシューで行けるツアーも人気です。

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アーチ橋のほかにも、ドライブしながら見られる士幌線の遺構があります。お好きな方は、訪ねてみてください。

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大雪山国立公園でおすすめの温泉地5選

旭岳や十勝岳など、活火山もある大雪山国立公園には、あちらこちらで豊富な温泉が湧き出ています。日帰り入浴できる温泉もあって、散策や旅の疲れを癒すのにもおすすめです。

観光スポットにも近い人気の温泉を5つ、ご紹介します。

層雲峡温泉

ひとつめは、「層雲峡温泉」です。

黒岳のロープウェイがある上川町で、古くから栄えてきた温泉街です。ほかの温泉より規模が大きく、大型のホテルや温泉宿が並んでいます。

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温泉以外にも、雄大な銀河流星の滝、峡谷の美しい大函など、ぜひ見ておきたい観光スポットもあります。特に紅葉シーズンの層雲峡の風景は美しく、多くの観光客が訪れています。

厳冬期の1月から3月にかけて開催される“氷爆まつり”も人気です。川の水を凍らせて作った巨大な氷の建造物や氷のトンネルなど、極寒の世界を楽しめるイベントです。

天人峡温泉

ふたつめは、「天人峡温泉」です。

旭岳のある東川町にあって、人里離れた静かな秘湯として人気があります。天人閣と御やどしきしま荘という2軒の和風温泉宿があります。

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温泉は天然のかけ流しで、温泉愛好家の評価も高い、良質の温泉です。

すぐ脇を流れる忠別川のせせらぎを聞きながら、ゆっくり温泉につかり、静かな時間を過ごすことができます。

十勝岳温泉

3つめは、「十勝岳温泉」です。

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北海道で一番標高の高い温泉宿“湯元凌雲閣”で、天空の温泉が楽しめます。

十勝岳連峰の大パノラマを見ながらの絶景露天風呂。最高に贅沢な時間を過ごせます。

温泉は天然温泉100%、茶色いにごり湯が特徴です。場所は、ラベンダーでも有名な上富良野町にあります。

旭岳温泉

4つめは、「旭岳温泉」です。

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大雪山の主峰旭岳の麓にあります。4軒の日帰り入浴できるホテルや宿があり、登山やハイキングの疲れを癒せると評判です。

旭岳ロープウェイの乗り場からも近いので、散策の帰りに寄るのもおすすめです。

冬には温泉の周辺でクロスカントリーを楽しむ人も多いそうです。ウィンタースポーツと温泉も、最高の組み合わせですね。

びえい白金温泉

5つめは、「びえい白金温泉」です。

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最近人気の観光スポット“白ひげの滝”や“青い池”の近くにあります。

昔から“杖忘れの湯”と言われ、疲労回復に効果があります。5軒ほどのホテルや温泉宿があり、日帰り入浴もできます。

ラベンダーの季節には、美瑛や富良野観光のついでに訪れる人も多いです。

本当に美味しい水と出会える「大雪旭岳源水公園」

大雪山系旭岳のロープウェイに向かう道の途中にある「大雪旭岳源水公園」。

時間があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。とても口当たりの良い、すっとのどに吸い込まれるような、美味しいわき水を飲むことができます。水筒に入れて、登山のお供にするのもおススメです。

駐車場の脇に、湧きだし口があり、水を汲むことができます。地元の人たちも、大きな容器をもって、よく汲みに来る場所です。

ここの水は、大雪山「旭岳」の雪解け水が、長い年月をかけて浄化されたもの。ミネラルが豊富で、年間をとおして約7度という水温が変わらないそうです。

駐車場から歩いて4分ほどのところには、源泉があります。遊歩道が整備されていて、緑のとても美しい場所です。たっぷりのマイナスイオンに癒されます。

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大雪山国立公園の麓、センスの良いお店が集まる東川町

大雪山国立公園の麓、東川町は小さな町ですが、とてもセンスの良いお店が点在しています。

セレクトショップやカフェ、レストランなどを目当てに、近隣や遠方からわざわざ訪ねてくる人も多い町です。なかでもおすすめのスポットを5つ、ご紹介します。観光の途中に、立ち寄ってみてください。

北の住まい設計社 東川ショールーム

ひとつめは、家具が名産の町らしいお店「北の住まい設計社 東川ショールーム」です。

地元の木材を使った家具や、センスの良い小物が並び、見ているだけでも幸せな気分になれます。ベーカリー併設のカフェも人気で、ナチュラルな雰囲気の店内では、気持ちのよい時間を過ごすことができます。

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「北の住まい設計社 東川ショールーム」ホームページ

居酒屋りしり

2つめは、予約必須の人気店「居酒屋りしり」です。

漁師から取り寄せた新鮮な魚、山菜や地元産の野菜やお米など、季節の旬を味わえる居酒屋です。どのメニューを頼んでも、間違いありません。日本酒も豊富にそろっています。特別なメニューがあるわけではないのですが、どれも美味しく、リピーターも多いお店です。

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yoshinori coffee

3つめは、美味しいコーヒー豆専門店「yoshinori coffee」です。

こだわりの高品質なコーヒー豆の購入や、カフェスペースで淹れたてのコーヒーを飲むことができます。

じつは東川町、北海道で唯一“上水道”のない町。大雪山系からの雪解け水が地下水となり、それを生活水としています。何ともぜいたくな環境!その美味しい水と、こだわりのコーヒー豆の出会いが至福のひとときを提供してくれます。

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「yoshinori coffee」ホームページ

蝦夷

4つめは、ラーメン専門店「蝦夷」です。

大雪山系の美味しい水で作ったスープと、細ちぢれ麺が特徴です。味噌ラーメンが一番人気ですが、季節限定の行者ニンニクラーメンや、お隣旭川発祥の豚トロラーメンなど、美味しいラーメンがそろっています。人気店なのでお昼時は混んでいますが、少し時間をずらして訪ねてみてください。

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玄米おむすび ちゃみせ

5つめは、「玄米おむすび ちゃみせ」です。

日本らしい食べ物「おにぎり」の専門店です。最近、北海道米は美味しいと人気が高まっていますが、東川町もお米の産地として有名です。

お店には、“梅とかつおと大葉”“山わさび醬油」”“糠にしん”“新巻鮭”など、地元の食材を具にした美味しいおにぎりが並んでいます。白米のほか、玄米や黒米など、色々なお米を使っているのも、魅力です。ここでおにぎりを買って、山の上でランチに食べるのもおすすめです。

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「玄米おむすび ちゃみせ」フェイスブック

「大雪山国立公園」のアクセス情報

アクセス

□旭岳ロープウェイ・旭岳温泉へのアクセス
・旭川空港から車で60分
・JR旭川駅から車で70分

□黒岳ロープウェイ・層雲峡温泉アクセス
・旭川空港から車で90分
・JR旭川駅から車で90分

□望岳台へのアクセス
・JR美瑛駅から車で35分

□びえい白金温泉へのアクセス
・JR美瑛駅から車で30分

□タウシュベツ川橋梁へのアクセス
・JR帯広駅から車で60分

□東川町へのアクセス
・旭川空港から車で15分
・JR旭川駅から車で25分

「大雪山国立公園連絡協議会」ホームページ

まとめ

雄大な自然が魅力の北海道、そのなかでも「大雪山国立公園」のエリアは、圧倒的な自然にふれることができます。短い夏にいっせいに咲き競う高山植物、鮮やかに山を彩る紅葉、厳しくも美しい白銀の世界、季節ごとにまったく違った表情を見せてくれます。

ロープウェイや車で行ける絶景ポイント、源泉かけ流しの温泉、大雪山の恵みを楽しめるグルメなど、楽しみ方もたくさんあります。きっと、記憶に残る旅ができる場所です。“神々の遊ぶ庭”にぜひ足を踏み入れてみてください。