「立派な門ですね!」
ここは福岡県太宰府市にある太宰府天満宮です。全国に12,000社ある天満宮の総本社となるお社で、年間800万人の参拝客が全国から訪れます。
お祀りされているのは、菅原道真(すがわらのみちざね)公で、「学問の神様」「天神様」として有名です。
「菅原道真って実在の人物…?」
はい。菅原道真は平安時代に実在した貴族の一人です。幼い時からその学問の才能は抜きんでており、学者・政治家・文人として活躍をされていました。
しかし政治的な謀略によって失脚。無実の罪で、都のあった京都からこの大宰府へ流されてしまいました。
失意のうちに、この地で亡くなった道真公の墓所に建てられたのが、現在の太宰府天満宮なのです。
その後、道真公が無実であることが証明され、改めて「天満大自在天神」という神様の位が贈られたことから、「天神様」として崇められるようになりました。
現在では「学問の神様」として、全国から沢山の参拝客が訪れる、福岡県でも有数の観光名所となっています。
ここでは太宰府天満宮とその周辺を、120%楽しむ方法をご紹介したいと思います。
太宰府天満宮には歴史スポットが満載!

「立派な建物ですね。これは?」
ここが天満宮の本殿です。桃山時代の建築物で、築400年以上経っても豪華絢爛な姿をとどめている、国の重要文化財です。
道真公が亡くなった時、その亡骸を牛車に乗せてお寺に運ぼうとしていると、ある場所で牛が足を止め、全く動かなくなりました。
これはこの場所にとどまりたいという、道真公のご遺志であるとして、その場に霊廟を建て墓所としました。それが現在の本殿が建てられている場所なのです。

「綺麗な梅の花!「飛梅」って書いてあるけど…?」
道真公は梅の花がとてもお好きで、京都の自邸の庭に梅の木を植えていました。
当時「梅」は中国大陸から伝来した、大変貴重な植物でした。
無実の罪で大宰府に左遷された時、梅との別れを惜しんで「東風ふかば おもひおこせよ梅の花 あるじなしとて はるなわすれぞ」と歌を詠まれました。
梅の木も道真公との別れを惜しみ、その後、一夜にして大宰府に飛んできたという伝説が伝わっています。
現在、神社の御神木として大切にされているこの木は、「色玉垣」という早咲きの八重品種で、境内で一番最初に咲き始めます。
この他にも境内には200種6000本の梅があり、花の見ごろの1月から3月は、毎年沢山の人で賑わいます。
丁度受験のシーズンなので、受験生は美しい花と良い香りに癒されてほしいですね。

「ひょうたんがいっぱい!これは何?」
これは厄晴れひょうたんです。
天満宮には梅の木の下でひょうたんのお酒を飲むと難を逃れるという言い伝えがあります。そこで天満宮でこのひょうたんのお守りとお神酒を戴いて帰り、家にお祀りして、無事に厄が晴れた時にお宮にひょうたんを納めるというものです。
この他にも、学業成就をはじめとして沢山のお守りがあります。
せっかく大宰府天満宮まで来たのですから、何かひとつ自分の目標をたてて、天神様にお願いするのもお勧めですよ。

「この牛は何ですか?」
これは御神牛の像です。
道真公の亡骸を載せた牛車が動かなくなった場所が、現在の天満宮とされていますので、牛と天満宮は深いつながりがあります。
境内にはなんと11体もの牛の像が奉納されています。
触った箇所が良くなるとされていますので、頭や角はつるつるです!
本殿にお参りされた後は、ぜひ境内で探して撫でてくださいね。
「梅ヶ枝餅」以外にも沢山ある、大宰府天満宮グルメ!

太宰府天満宮までの参道は、沢山のお土産物屋さんが軒を連ねています。
中でも何軒もあるのが名物「梅が枝餅」を売るお店です。梅ヶ枝餅は、薄いお餅の生地で粒あんをくるんで焼いた焼餅です。
配流先での慣れない生活を送っていた道真公に地元の老婆が餅を献上したことが、この餅の由来となっています。
お値段はどのお店でも120円で、焼きたてを一個から購入する事が出来ます。
太宰府といったら梅ヶ枝餅!というくらいに絶対に食べておきたい一品です。
現在では、デパートの物産展等で購入できるようにもなりましたが、やはり現地で出来たてを食べるのが一番美味しいので、ぜひ味わってみてください。
プレーンも美味しいですが、毎月17日には古代米入りのピンクの梅が枝餅、25日には蓬入りの緑の梅が枝餅が売られています。こちらもぜひチェックして見て下さいね。

スタバと言えば、今や全国の都道府県すべてに店舗を構えるカフェですが、此処大宰府のスターバックスは、オリジナリティーあふれるとても素敵な店舗になっています。
あの新国立競技場の設計も手掛けている世界的な建築家、隈研吾氏によって設計された店内は、「自然素材による伝統と現代の融合」をコンセプトに、釘を使わずに約2000本の杉が組まれています。
お店の奥庭には天満宮のシンボルでもある梅の木も植えられ、和の雰囲気満点です。
参道の鳥居近くにありますので、お参りの時休憩で立ち寄って見て下さい。いつものラテも違って感じられること、請け合いです。
Web Page:https://www.starbucks.co.jp/store/search/detail.php?id=1058
他にも肉汁たっぷりの「揚子江の豚まん」や、「梅味」のソフトクリームなど、ご当地参道の食べ歩きグルメがあります。
Web Page:太宰府でみんながオススメする人気グルメ20選
ゆっくり食べ歩いて、お気に入りのお店を見つけて見て下さいね!
第四番目の国立博物館、キューハクへ!

「この不思議な建物は何ですか?」
これは九州国立博物館です。2005年に開館した日本で4番目の国立博物館で、太宰府天満宮の敷地に建てられています。
全部がガラス張りなので、周囲の景色が映ってとても不思議な感じですね。
太宰府天満宮内からは長いエスカレーターに乗って、そのあと動く歩道を渡って楽にたどり着くことができるので、参拝後にぜひ訪れてみてください。

1階には「あじっぱ」という展示室があります。
「あじっぱ」とは色々な国の「いろ」「かたち」「もよう」「におい」などを五感で感じる、入場無料の体験型展示室です。靴を脱いで、お友達を訪ねた時のようにくつろいで楽しんでみて下さい。
3階では毎月異なる展覧会が開催されており、4階は日本と世界の国際交流の歴史を学ぶことができる文化交流展示室があります。
夜間開館や各種イベントも開催されていますので、出かける前にはサイトをチェックされることをお勧めします。
Web Site:http://www.kyuhaku.jp/
さらに、毎月17日は「きゅーはくの日」こと九州国立博物館の日となっており、太宰府天満宮の参道の梅ヶ枝餅屋「かさの家」さんでは、先ほどもご紹介した古代米を入れたピンクの梅ヶ枝餅を販売するのでお見逃しなく!
アクセス
最寄駅は西鉄の太宰府駅になります。太宰府駅からは徒歩5分程度で天満宮につきます。
他にも各種経路がありますので、詳しくは太宰府天満宮のサイトでご確認下さい。
Web Site:http://www.dazaifutenmangu.or.jp/
まとめ
学問の神様が祀られ全国から学業成就の参拝客で賑わう太宰府天満宮。
境内は、梅をはじめとして季節により違った風景が楽しめるので何度訪れても飽きません。
お願い事をするも良し、満願成就のお礼参りで訪れるもなお良しです。
参道での食べ歩きや九博見学も加えて、ぜひ大宰府を120パーセント楽しんでみて下さい!

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