高層ビル群の中の癒しスポット「浜離宮恩賜庭園」の見どころを潜入レポート!

Photo by Miyuki Yanagi, Feb. 10 2019

サラリーマンの街新橋・汐留エリアから歩くこと10分ほど。高層ビル群を背に、昔の日本を味わえる庭園があります。

四季折々の植物、美しい庭園を眺めながらのお茶席、海の近さが感じられる潮風。そこはたった300円でアクセスできる、和風オアシスがある浜離宮恩賜庭園。

今回は、そんな浜離宮恩賜庭園の魅力を徹底リポートしたいと思います!

海近く、江戸時代から続く歴史

Photo by Miyuki Yanagi, Jan. 10 2015

浜離宮恩賜庭園は、隅田川の河口にあたり、江戸時代には「浜御殿」と呼ばれる徳川将軍家の別邸でした。

園内の潮入りの池は、海とつながっていて、実際の海水が出入りしているため、潮の満ち引きによってその趣を変えます。

このような潮入り池は、江戸時代、海辺の庭園ではよくみられるものでしたが、都内で現存するのは唯一この浜離宮恩賜庭園のみとなっています。

池が海水のため、池の中には、ハゼやウナギなど海水魚が住んでいるそうです。

昭和27年には国の特別名勝及び特別史跡に指定され、季節・時間帯によってさまざまな姿を見せてくれる庭園です。

Photo by Miyuki Yanagi, Jan. 10 2015

ちなみに私のお気に入りは園東側の海に面した歩道です。

少しほかの園内とは雰囲気が異なって、園の中でも奥のほうのため人が少なく、ゆっくりと過ごせます。

Photo by Miyuki Yanagi, Jan. 10 2015

寒い時期は海風が強く吹くことも多いため、防寒対策は絶対ですが、ここから見る日没は、ビル群やお台場に渡るレインボーブリッジのシルエットと空のグラデーションが何とも言えず美しいです。

季節ごとに楽しみな花々

Photo by Miyuki Yanagi, Sept. 10 2016

広大な浜離宮恩賜庭園には、年間を通して様々な草花を楽しむことができます。

特に大手門から入ってすぐのお花畑では、春は菜の花、秋はコスモスが楽しめます。

春は桜や梅と菜の花の共演が見ものです。

Photo by Miyuki Yanagi, Feb. 10 2019

特に菜の花とコスモスは長く楽しめるように開花時期も調節して栽培されているので、先日ちょっと早く2月初旬にお邪魔しましたが、すでに早咲きの梅と菜の花の黄色いじゅうたんの共演を楽しむことができました!

癒しの空間「中島の御茶屋」

Photo by Miyuki Yanagi, Feb. 10 2019

橋を渡って池の中央にある中島には、お抹茶と和菓子を楽しめる中島の御茶屋があります。

私はいつも浜離宮恩賜庭園に行くと毎回お邪魔して、畳のお部屋でお茶をいただきながら心を静め、窓辺から見える庭園の美しさに癒されています。

Photo by Miyuki Yanagi, Feb. 10 2019

こちらのお菓子は、季節ごとに変わり、先日(2月10日)行った時は、ウグイスや柚子、ツバキなど、春をイメージした練り切りの和菓子でした。

まだ二月の寒い時期で、体感としてはまだ春のものは早いかと感じるかもしれませんが、日本の文化では、“先取りは粋”という考え方があり、春の始まりとされる「立春」(2月4日ごろ)からは、行事や和装の装いなどが春仕様になります。

寒い日もワクワクしてくるので、私は日本のそんな考え方が大好きです。

Photo by Miyuki Yanagi, Jan. 10 2015

中島の御茶屋には野外のお席もあります。

今の時期はちょっと寒いですが、温かくなってきてからは、潮風を感じながらお茶をいただくのも“乙”なものですね。

御茶屋の復元

Photo by Miyuki Yanagi, Feb. 10 2019

将軍の時代には、園内に複数の御茶屋があり、賓客と食事をしたり、鷹狩の際の休憩所として使っていました。

しかし、その多くが戦時中に焼失してしまいました。

その後、2010年より再建計画が進められ、現在「松の御茶屋」、「燕の御茶屋」、「鷹の御茶屋」3軒の復元が完了していて、引き続き、「海手御茶屋」の復元も検討されています。

藁ぶき屋根の伝統的な日本建築で、内部を見学することもできたり、ガイドツアーなどもあるので、建築に興味のある方はぜひ一度行ってみてください!

小腹がすいたら濱見世

先ほどの中島の御茶屋もゆっくりと休憩するのによいですが、広い園内を歩いて小腹がすいた時気軽に立ち寄れるのが、お花畑から橋を渡って内堀の反対側にある休憩所近くにある、濱見世。

庭園のお土産はもちろん、アイスクリームや団子などその場で食べられるお菓子もいろいろ扱っています。私のお気に入りの豆大福もおすすめです。

まとめ

一周ぐるりと回るだけでも1,2時間では足りないほどの広さの浜離宮恩賜庭園。こんな癒しの空間が、高層ビル群のすぐ横にあるのです。

東京の人込みや、都会の喧騒に疲れたら、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

実はこちらの庭園、浅草から水上バスで来ることもできるのですが、私はまだ水上バス未経験なので、次回はぜひ水上バスで入園したいと思います!

浜離宮恩賜庭園

【住所】
〒104-0046 東京都中央区浜離宮庭園1-1
【アクセス】
都営地下鉄大江戸線「築地市場」「汐留」・ゆりかもめ「汐留」 徒歩7分
JR・東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線「新橋」 徒歩12分
【入園料】
一般:300円
65歳以上:150円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
【開園時間】
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
【休園日】
年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)