日本観光で後悔したくない?ならば姫路城に行くべし!

Sannomaru (bailey) in Himeji Castle
Photo by Ankur P - Sannomaru (bailey) in Himeji Castle

「日本のお城」と聞くと、恐らく多くの人が連想する「姫路城」。

しかし、大阪城や名古屋城の方が国内の知名度は高いかもしれません。

実はこの姫路城、トリップアドバイザーの「死ぬまでに行ってみたい、世界の名城」ランキングで、中国の紫禁城やインドのタージマハルを抜いて第2位にランクインしているんです!

5年半にも及ぶ「平成の大修理」を終えてその美しさに磨きがかかった姫路城ですが、こんなにも人々を魅了する理由とは何なのでしょうか?

ここでは、姫路城の魅力や知られざる秘密、歴史や近隣のグルメまでご紹介しています!

この記事を読めば、姫路城観光の予習は完璧ですよ♪

姫路城の魅力って?

Himeji Castle
Photo by Reginald Pentinio – Himeji Castle

「白鷺城」の異名の通り、姫路城の最大の魅力は白漆喰で塗り固められたその外観です。他の日本のお城だと、壁は白漆喰のおかげで白くても屋根が黒かったりと、「真っ白」なお城であることはほぼありません。

姫路城の場合は屋根にまで白漆喰が使われている珍しいお城なんですよ。

しかし、屋根の白漆喰には1年ほどで黒い壁が生えてしまうことも多く、インターネットなどで見る姫路城の黒ずんだ屋根を見て「これのどこが白い城なんだ?」と思う方も多いかもしれません。

でもご安心ください!

2015年まで行われた「平成の大修理」では、防カビ強化剤が塗布されたため、3~5年はカビが生えないそうです。

「つまり、「白鷺城」の姿を見るには今の間しかないということですね♪」

ちなみに、姫路城は日本に12城しかない「現存天守」の中でも最大であるということも有名です。

現存天守というのは、江戸時代もしくはそれ以前から今日まで残っている天守閣ということなのですが、実はあの有名な大阪城や名古屋城はこの現存天守には含まれないんです!

姫路城は大きな戦や火事に巻き込まれることがなく、そのおかげで昔ながらの姿を現在まで残すことができました。

美しき白鷺城 その真の姿とは!

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Photo by Paul De Audney – IMG_3855

さて、外国人観光客の中でもその美しさや保存状態の良さで人気の高い姫路城ですが、実はツギハギだらけのお城だった、ということはご存知ですか?

「姫路城を見に行った際、特に石垣によ~~~く注目してください!」

石垣の途中で「ハ」の字や「リ」の字に石が組まれていて、そこから先も石垣が続いている、という部分が何か所かあります。

これは、姫路城が長い歴史の中で増改築を繰り返したという証拠であり、ハの字やリの字になっている部分はかつての石垣の最果て部分だったんです!

また、石垣の石そのものに視線をやると、かなり大きさがまばらであることに気づきます。道端の小石ぐらいのもの、石臼大のもの、人の背丈を超える巨大なものなどなど…

普通お城の石垣を組む際は、できるだけ石のサイズをそろえるものなのですが、姫路城はあまりにもサイズに差がありすぎます。

実はこれ、石垣の材料不足に困った当時の城主が、石仏や墓石、古墳の石棺などといったものにまで手を出して石垣の材料としたからなんです!

材料不足とはいえいくら何でもバチあたりな…と思いますが、当時の石材不足は深刻なものだったようで、焼き餅を売っていた貧しいおばあさんが家にあった古い石臼をわざわざ寄進しにくるほどだったようです。

城主はこれをとても喜びさっそく石垣に臼を組み込むと、またたくまにこの話が知れ渡り町のものが進んで石を寄進するようになったため、姫路城の石垣が無事完成した、という逸話が残されています。

実はこの石臼、今でも石垣の中に組み込まれているんですよ!石垣の中に金網で囲われた石が一つあり、それがこの逸話に出てきた石臼だと伝えられています。

その華々しい美しさで名を馳せる姫路城ですが、その真の姿はなかなか地道な建築を積み重ねていったものなんですね。

こんなに長い!姫路城の歴史

Himeji Castle Scene
Photo by Aleksander Dragnes – Himeji Castle Scene

姫路城の歴史はとても古く、一説によると1346年の築城が始まりだと言われています!そのころの姫路城は今のように壮大なものではなく、どちらかというと砦や館に近いものだったとか。

その後、城主が何度も変わる中で増改築も繰り返されていき、最終的に「池田輝政」という武士が城主となった時に大規模な拡張工事が行われ、現在の姿になりました。

この池田輝政ですが、かつてはあの織田信長や豊臣秀吉にも使えた超!有能な武士でありながら、家臣には寛容で、かつよい行いがあった場合にはきちんと称えてまわりにも広く知らせてあげていたということです。

「こんな人が上司だったら家臣たちも幸せだったでしょうね~、羨ましいです!」

その後、江戸時代の終わりまでその美しい姿を保ちながら、戦や火災にも巻き込まれることなく姫路の街を見守り続けます。

そして武士の時代が終わり明治時代に入ると、姫路城は陸軍の兵営地となりました。

なんとこの時に、城内の多くの建物が取り壊されることになってしまうのですが、当時の陸軍大佐の働きによって大天守群や櫓群が国費によって保存される処置が取られました!

その重要な働きをした大佐は、「中村進一郎」といいます。

この頃の姫路城はかつての面影がなく、屋根は傾き草も生え、壁や石垣は崩れたままという、無残な姿で放置されていました。

そこで中村大佐が国に願い出て、ようやく保存にかける予算の承認が出たのですが、肝心の予算はなかなか下りず結局陸軍の予算から捻出することに…。

しかしその予算も要求額の半分しか出してもらえず、それで何とか1879年に応急処置は施せたものの城の老朽化は進む一方でした。

最終的に市民や有志らの議会への嘆願によって、約30年後の1910年にやっと国費が支給され、「明治の大修理」という大規模な修理が実施されることになります。

今のように立派な姿が見られるのは、先人たちのこうした長い戦いがあったからこそなんですね。

「城の中に中村大佐の記念碑があるので、探してみてくださいね♪」

その後昭和の時代に入ると、第二次世界大戦中には姫路も2回の空襲を受け、姫路城の大天守の最上階にも焼夷弾を落とされてしまいます!!

先人たちの数えきれない苦労が吹き飛ばされてしまう大事件…になるはずでしたが、なんとこの焼夷弾は不発弾だったのです!

そのため姫路城は消失を免れ、現在まで多くの歴史的建造物を残す形になりました。

中村大佐や歴代の城主たちが、天からお城を守ろうとしたのかもしれませんね。

「今なお美しい姿を見せてくれる姫路城ですが、たくさんの苦労を乗り越えて今の姿があるんですよ。」

姫路城までのアクセス、周辺情報

姫路城までは、JR姫路駅北口から徒歩15分ほどです。

ホームからお城が見えるので、方角も迷うことはありませんよ!

駅から姫路城までの道のりを結ぶ「姫路城ループバス」というものもあるのですが、街並みや道中にある姫路城の土塁跡といった景色を見ながら歩いていく方がお勧めです!

また、姫路は絶品の穴子料理が安く食べられるというので有名です。

穴子めし
Photo by *Yaco* – 穴子めし

大きな都市のお寿司屋さんで美味しい穴子を食べると結構値が張ってしまうのですが(高いところだと1貫500円程することも…)、

姫路だと大~きな穴子の丼に汁物、漬物、1品がついて1000円なんてことも!

こんなにも口の中でとろける穴子はここでしか食べられませんので、姫路に来た際はぜひ食べてみてください!

「私のおすすめは「やま義」というお店です。」

ふっくら炊き上げた穴子がのった「あなごめし」に、炭火で焼いた香ばしい「焼穴子」がついた「やま義」定食で、欲張りに姫路グルメを堪能しましょう♪

ちょうど姫路駅とお城の間ぐらいにあるので、アクセスも楽ちんですよ。

料金、イベント情報

姫路城の入城料は

  • 18歳以上:1000円
  • 小学生~高校生:300円

となっています。

また、姫路城に関連したイベントで、毎年6月22日~24日に「姫路ゆかたまつり」が開催されます。

これは姫路城の守護神である長壁神社にちなむお祭りで、この時期に浴衣を着ていると姫路城や姫路市立美術館などの入場料がなんと無料になります!

姫路城の近くに「城下町style」というレンタル着物屋さんがあるので、この時期に姫路を訪れる際はぜひ利用しましょう!

ゆかたまつりの時期は予約しておく方がベターです。

街には屋台も出るので、りんご飴やはしまきなど日本の屋台グルメも楽しんでくださいね♪

まとめ

Himeji Castle
Photo by LuxTonnerre

「木造建築の最高傑作」と呼ばれる姫路城ですが、

その長い歴史の中でたくさんの苦難を乗り越えてきました。

石材不足、見るも無残な老朽化、空襲など…。

現在の姿からは想像もできませんが、数えきれないドラマを抱えて、今日まで羽を広げる白い鷺のような姿でたたずんでいます。

ここでご紹介しているお話はほんの一部でしかありません。

他にも城の建築にかかわる秘話や怖~~い怪談など、姫路城はたくさんのドラマの宝庫なのです!

ぜひとも姫路城に立ち寄って、自分のお気に入りのお話を見つけてくださいね♪