神秘的な世界遺産「厳島神社」の見どころは?なぜ海の上に建った?

広島県の宮島にある神社といえば「厳島神社」。海上に建つ美しい社殿は、世界遺産にも登録され、日本を象徴する「日本三景」のひとつにも数えられています。

近年、宮島は、日本だけでなく、世界中の人々が訪れている人気のスポットとなっています。

私も実際に何度も訪れているスポットですが、潮の満ち引きによって雰囲気がガラリと変わり、色々な表情をみせてくれますよ。

厳島神社のある宮島は、島全体が“神の島”として信仰の対象となっています。“神の島”に建てられた厳島神社。なぜ海の上に建てられたのでしょうか?

また、その歴史や見どころを紹介します!

厳島神社はいつ建てられた?海の上に建った理由は?

厳島神社は、6世紀後半に建設されたと伝えられています。当時の宮島一帯を治めていた豪族の手により建設されたと伝わっています。

通常、神社がたてられるのは、陸地がほとんどですよね。では、なぜ厳島神社は、陸地ではなく海の上に建てられたのでしょうか。

厳島神社のある宮島は、島全体が“神の島”として人々から崇められてきました。人々は宮島の木や土にも神が宿っていると信じていたため、宮島の地を傷つけてはいけないと考えていたのです。

そのため、宮島の陸地部分ではなく、海の上に厳島神社の社殿や鳥居が建てられたのだと考えられています。神の島・宮島だからこそ、この美しい神社が生まれたんですね!

厳島神社が現在の姿になったのは、1146年以降。時の権力者であった、平清盛の手によって、社殿などを現在の姿に造営しました。

平清盛像は、宮島のフェリー桟橋を降りてすぐの場所にあります。ぜひチェックしてみてくださいね。

大鳥居は海底に埋っていない!?満潮・干潮どちらも必見!

ここからは厳島神社の見どころについてご紹介します。

まずは、宮島のシンボルでのある「大鳥居」。奈良県の大仏とほぼ同じ高さの16m、重さは約60トンもあるそうです!

現在の鳥居は平安時代より数えること8代目の鳥居だそう。

実はこの大鳥居、根本は海底に埋まっている訳ではなく、鳥居の重みだけで立っているのです。

びっくりですよね!先人たちの知恵と工夫が感じられます。

満潮の時は、海に浮かぶ神秘的な姿が見られ、鳥居をくぐる遊覧船も運行しています。

一方で、干潮の時は大鳥居の真下まで行くことができ、また違った姿をみることができますよ。満潮時・干潮時の時間をチェックして、それぞれの厳島神社の表情を見てみるのもおすすめです!

大鳥居だけじゃない!厳島神社は見どころたくさん!

社殿も、本殿・拝殿・廻廊など6棟が国宝、14棟が重要文化財になっています。

廻廊は幅4メートル、長さは275メートル。床の板の間に目透しという隙間があり、高潮の時に下から上がってくる海水の圧力を弱めて、海水や雨水を海へ流す役目を果たしているのだとか。流石、海の上にたつ厳島神社。様々な工夫がされています。

貴族の文化が栄えた平安時代に今の姿となった厳島神社。毎年夏になると舞楽の奉納が行われる「高舞台」や、「平舞台」など、平安時代の雅な文化を感じさせるつくりとなっています。

こちらからは、海上の大鳥居をバックに写真をとることができます。観光シーズンには行列ができる場合も・・・でも順番待ちをしてでも撮影する価値はありますよ!

また、「能舞台」も作られています。

日本で唯一、海中に建てられている「能舞台」です。約30年前の台風19号で倒壊したそうですが、3年後には再建されました。

そして、干潮の時にしか見えない「鏡の池」をご存知ですか?

厳島神社に入って左側に見えるのが「鏡の池」。満潮の時は何も見えませんが・・・潮が引いたときに、小さな鏡のような池が見えるんです!清水がわいており、手鏡のように見えることから「鏡の池」と呼ばれています。

また、弧を描いた赤い橋も厳島神社にはあります。

「反橋(そりばし)」と呼ばれている橋ですが、実際に一般客が渡れることができなくなっています。

こちらは、かつて重要なお祭りの時に、天皇が派遣する身分の高い人たちが厳島神社に来る際に、この橋を渡ってきたそうです。

パワースポット!厳島神社のお守りとご利益は?

厳島神社は、恋愛や結婚の神様がまつられているといわれており、願いをかなえたいと日本人の女性客には大人気のスポット。

島全体が神の島といわれている宮島ですから、お守りなども効果絶大と人気を集めています。厳島神社のパワースポットをご紹介します。

まずは「客神社(まろうじんじゃ)」。

入口を入り、美しい廻廊を少し進んだところにあります。こちらは、結婚・縁結び、美のご利益があるといわれていて、女性にはとっても嬉しいご利益があるのです。

結婚したい女性の願いや、夫婦円満の願いもかなえてくれるのでぜひ参拝してみてくださいね。

また、厳島神社の本殿では、絶世の美女といわれる女性の神様が祭られています。こちらも美のパワースポットとして有名で、ダイエットにも成功する?など喜びの声もあるそうです。

また、厳島神社にはお守りもたくさん売っています。厄除けから縁結び、合格祈願など・・・自分のかなえたい願いにぴったりなものを選んでみましょう。

そして、おみくじも引くことができるので、ぜひ運試ししてみてくださいね。

厳島神社の周辺もみどころたっぷり!宮島のおすすめスポット

宮島には厳島神社以外にも、見るべきスポットがたくさん!

五重塔

厳島神社の近くにあるのが、「五重塔」。

厳島神社と同じように朱く塗られた美しい塔です。高さは27.6メートル。1407年に建立されたものです。

千畳閣

五重塔のすぐ近くにあるのが、「千畳閣」です。

こちらは豊臣秀吉が、毎月読経するために建立を命じたそうです。宮島の中では最も大きな建物で、畳857枚分のひろさがあることから「千畳閣」と呼ばれてきました。

建物の中から厳島神社や瀬戸内海を望むことができて、眺めはとっても良いです。中はひんやりとして涼しいので、夏場には涼しいスポットとしてもおすすめですよ!

大聖院

厳島神社から徒歩5分ほどのところにある「大聖院」もおすすめ。

Photo by Richard, enjoy my life! – 門

宮島にはたくさん寺院がありますが、「大聖院」は宮島最古のお寺です。日本では有名な僧である空海が開いたとされ、非常に格式の高い寺院です。

強力なパワースポットとしてもしられており、「一願大師」というお地蔵様に願い事をすると1つだけ願いが叶うといわれています。ぜひとっておきの願いをお祈りしてみてくださいね!

厳島神社へのアクセスは?

厳島神社まで行くには、宮島までフェリーで行く必要があります。フェリーはJR宮島口から出ており、宮島までは10分程度で到着します。

厳島神社へは宮島表参道を通って歩いて10~15分程度で到着します。

表参道にはお土産屋さんや、飲食店などが立ち並んでいるので、神社に行く前に食べ歩きを楽しんでもよいかもしれません。揚げもみじや焼きガキなどがおすすめです。

島内は非常に狭い道が多いので、車での移動はあまりお勧めしません。車は、フェリーに乗る前の宮島口で駐車するか、宮島桟橋近くに駐車するのがおすすめです。

拝観料金

  • 大人300円
  • 高校生200円
  • 中小学生100円

まとめ

世界遺産・厳島神社の見どころと、その周辺の観光スポットをご紹介しました。

海の上から、建物の中から、どこから見ても美しい厳島神社。

ぜひ様々な角度から堪能してくださいね!私は特に、夜にライトアップされた厳島神社が非常に美しくて好きです。灯篭にも明かりが灯され、闇夜に浮かぶ大鳥居はとても幻想的ですよ。夜になると観光客も少なくなるため、ゆっくりとした時間が流れるのも魅力です。

海の上に浮かぶ世界遺産の、ぜひ様々な表情をみてくださいね!