本物の山岳リゾートなら断然上高地! 楽しむための3つのコツ

上高地
Nagano Tourism Organization

上高地は、日本で最も早くできた山岳リゾートです。

清流、梓川に架かる河童橋から望む山々の壮大な姿、大正池や明神池、徳沢など、山と川と緑が織りなす風景を持つ上高地は、日本屈指の山岳景勝地として年間150万人もの人々が訪れ賑わいをみせています。

上高地は、中部山岳国立公園の一部であり、国の文化財「特別名勝・特別天然記念物」でもあるので、古くから環境保護のためにマイカー規制などをはじめ、さまざまな対策を行ってきました。そのため、大自然は昔から大きく姿を変えることなく、いつの季節もいつもと同じようにわたしたちの心を潤してくれます。

「わたしが子どもの頃からこの歳になるまで、本当に大きく変わったことと言えば新島々駅の場所が変わったことと、安房トンネルが開通したことぐらいです。」

こんなオバサンでもアルピニストの気分を少しだけ味わうことができる、素晴らしい山岳リゾート地である上高地を、今回は全力でご案内いたします。

思いっきり上高地を楽しんでいただくためには、心と身体と持ち物などの事前の準備が実はとっても大切です。基本情報から余計なおせっかい的な情報まで、ガンガンご紹介します。

上高地がなぜ山岳リゾート開発されたの?~楽しむためのコツ1・少し歴史は知っておこう! なぜか日本のいい所は外国人宣教師によって情報発信される~

「上高地」という地名の由来は2つあり、1つ目は穂高神社の祭神「穂高見命」が穂高岳に降臨したことに由来する「神降地」、2つ目はこの地(穂高神社奥宮・明神池)に神が祀られていることに由来する「神垣内」または「神河内」というものです。

やはり、穂高岳を中心とした山岳信仰の聖地なんですね。

上高地
Nagano Tourism Organization

初めて槍ヶ岳に登ったのは、富山の僧侶・播隆(ばんりゅう)上人で、当時は山岳信仰登山として信者を引き連れて幾度となく登ったと言われています。

イギリス人・ガウランドが1877年に槍ヶ岳を登山し、北アルプス一帯を『Japan Alps』と表現しましたが、積極的に上高地の名を世界に発信したのは、その後日本にやってきたイギリス人宣教師であるウォルター・ウェストンであり、彼自身が1896年に著した『日本アルプス登山と探検』の中では自らが登った上高地と穂高連峰、槍ヶ岳を称賛しました。

それまでの日本の登山は、「信仰・修行としての山登り」や「狩猟など生活のため」のものでしたが、その登山をレジャーとして広く知らしめ、上高地を有名にした彼の功績は「日本近代登山の父」として今日でも広く称えられています。

日本にまだ「趣味としての登山」という概念のなかった時代に、上高地を世界に向けて情報発信し、登山の楽しみを日本人に紹介した氏の功績を称え、毎年6月第1日曜日にはレリーフ前でウェストン祭が開催されます。前日には、彼が上高地に入った時と同じルートを歩く、徳本峠越えの記念山行が行われます。

明治以降、上高地をイギリス人宣教師のウォルター・ウェストンが、軽井沢をカナダ人宣教師のアレキサンダー・クロフト・ショーが紹介したのは、面白い巡り合わせではないでしょうか。他にも日光の中禅寺湖も、在日イギリス人宣教師が別荘を構えたことが発端となり、その後多くの大使館の別荘が湖畔に建てられました。

いずれも日本の有名な観光地を、外国人宣教師が情報発信したのですから面白いですね。

上高地の見どころってなに?~楽しむためのコツ2・各自の体力レベルにあわせてプランを作ろう~

上高地は、自然環境と共存する山岳リゾート地です。

そのため、ちょっとした娯楽的な施設・・・例えばテーマパーク的な施設や「どうしてここに作った?」と疑問に思うような美術館なんてありません。

山と水と緑しかありません。「何を楽しむか」は、自分で見つけなければなりません。

自然の中を歩くのであれば、体力にあわせて散歩、トレッキング、登山といろいろな楽しみ方があります。また、コースも梓川の両側に遊歩道があるので、どちら側を歩くか、バス路線のある部分を歩くかバスで通過するか等、歩く距離もレベルも様々に設定できます。

極端なプランであれば、バスターミナルまでバスに乗って、そのまま宿に泊まって、何もせずに山の風景と空気を楽しむだけでも十分リフレッシュできる休暇となるでしょう。

何もないことが、逆にとても贅沢なリゾート地なのです。

そうは言っても、上高地の中でもいくつかの見どころがありますので、紹介しましょう。

大正池

大正池
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鏡のような水面に雄大な穂高の姿を映す大正池は、立ち枯れの木々が幻想的な雰囲気を醸し出しています。

霧の朝の風景もキレイですよね。

大正池は、1915年6月6日に突然できた池です。この日焼岳が大噴火をおこし、噴出した泥流によって梓川がせき止められました。

これにより、この辺りは池になってしまいました。立ち枯れた木は、水没した林が枯れて残ったものです。

池ができた時代が大正時代であったことから、「大正池」と呼ばれるようになりました。

大正池は、土砂の流入によって出来た当初に比べると、少しずつ小さくなっているんですよ。

田代池

Tashiro Pond #2
Photo by hibino – Tashiro Pond #2

大正池から少し離れた所、原生林の中にぽっかり空いた草原に、湿原と浅い池があります。

池の中には幾つかの島々があり、明るく穏やかな風景です。田代池の四季は美しく、夏はイチョウバイカモや周辺のニッコウキスゲ、コケモモが箱庭のような景観を見せてくれます。5月の新緑、10月の黄葉、晩秋の霧氷もおすすめです。

氷点下になる季節でも、田代池は全面結氷することがありません。水温の方が高い季節の早朝は、周辺の木々は霧氷に包まれて幻想的な風景になるそうです。

ウェストン碑

出典元:Wikipedia

河童橋から徒歩20分、梓川のほとりにイギリス人宣教師ウォルター・ウェストンのレリーフ(石碑)があります。氏は登山家として日本各地の名峰を制覇し、「楽しみとしての登山」を日本に浸透させた功労者として、日本山岳会が氏の栄誉を称えて1937年に梓川沿いの広場にレリーフを掲げました。

ウェストン碑の近くには見晴らしの良い「ウェストン園地」があります。園地前の梓川沿いから霞沢岳や六百山の眺望が素晴らしく、トレッキング中のひとやすみにはもってこいのスポットです。

河童橋

上高地銀座

河童橋は上高地の中心にあり、シンボル的な存在です。

橋の上から穂高連峰を正面に望めることができるので、絶好の展望台となっています。

上高地バスターミナルから徒歩5分の場所にあることもあり、観光シーズンには多くの人が訪れて、河童橋付近は「上高地銀座」とも呼ばれるほど賑わいます。

明神池

明神池

河童橋から1時間ほど歩いた所に、明神池はあります。池畔は穂高神社奥宮が鎮座する神域となっています。

明神池は大昔、梓川が明神岳からの崩落砂礫によってせき止められてできた池です。明神岳から常に伏流水が湧き出ているため、冬でも全面凍結しない透明感あふれる池となっています。

「明神岳」ってどこだろうと地図を見ても、そんな名の山は近くにありませんよ。明神岳とは、信仰の山・穂高岳の尊称なんです。

ここまで紹介したスポットを結ぶように、遊歩道が梓川の両側に整備されています。足元の悪いところは木道となっており、雨が降ると濡れて滑りやすくなるので注意が必要です。

上高地の散策プランを立てるのに、次の地図を参考にしてください。

上高地ウォーキングコース

上高地の1年をサクっと動画でどうぞ。

上高地での宿泊やグルメ事情は?~楽しむためのコツ3・予算に合わせた施設探しとランチタイム設定~

自然しかなくてアクセスの悪い場所なら、景色がキレイなだけで他には何も楽しみが無いのでは・・・なんて思っていませんか?

とんでもない!

宿泊は高級ホテルから山小屋、テント泊まで、振り幅が広いんです。

ランチも、高級ホテルのレストランから売店のお弁当、おやきなどの軽食まで、上高地では思いがけずにいろいろなものが食べられます。

ただし、年間200万人もの観光客が来訪する人気の山岳リゾート・上高地では、お店の数は訪れる人の人数に比べると多いとは言えません。もちろんコンビニもありません。

数少ないお店の昼食時は、大混雑となることも少なくありません。特に観光シーズンである夏休みや若葉の季節の連休、紅葉シーズンの秋の連休は大混雑です。

混雑に巻き込まれないよう、ランチタイムを調整したり混み合わない場所を選んだり、工夫することをお勧めします。売店でお弁当などを購入して、外でランチタイムもいいですよね。

なお、山では早朝から行動する人が多いので、ランチタイムが早めに始まることを念頭に入れておいてくださいね。

まずは、わたしのおすすめグルメスポットからご案内しましょう。

アルペンローゼ

あの帝国ホテルの味を、カジュアルにいただけるレストランです。

山小屋風の建物で、メインレストランではないのでカジュアルな格好でも入って大丈夫。

おすすめは、ビーフカレー「帝国ホテル伝統のビーフカレー/2,592 円(税込)」とオムライス&ハッシュドビーフ「信州産地卵のオムライスとハッシュドビーフ/2,916 円(税込)・上高地帝国ホテルの限定メニュー」です。

河童食堂

五千尺ホテルの中でも一番カジュアルな河童食堂は、そば・うどんから定食類、ビールまで、多彩なメニューがあるので家族連れでも安心です。

河童橋を眼下に眺めることができるので、眺望もいいです。

おすすめメニューは、人気ナンバーワンメニューの「山賊定食(1,680円(税込))」です。

もし、定食なんかじゃなくて名物ビーフシチューが食べたくなったら、ホテル2階の「The GOSENJAKU」へどうぞ。

嘉門次小屋

明神まで足を伸ばしたところでお昼になったら、嘉門次小屋の岩魚はどうでしょう。

昔のまま残る囲炉裏で焼いた岩魚をいただけます。

季節によっては囲炉裏にあたりながら、あるいは外のテーブルでくつろぎながらお食事が楽しめます。

おすすめメニューは、「岩魚の塩焼(1,000円(税込)」とそれを定食にした「岩魚の塩焼定食(1,600円(税込))」ですが、とろろ・山菜・きのこ・岩魚甘露煮をのせた温かいそばもあるので、試してみてはどうでしょう。

カフェテリア トワ・サンク

河童橋のすぐそばにある、梓川に面したオープンテラスのあるお店です。

気軽に寛げるロケーションなので、ちょっとお茶するのに良いお店です。

おすすめメニューは、「ケーキセット(890 円(税込))」ですが、ケーキは「信州完熟りんごのパイ」が一番人気です。軽食なら、「上高地ドック(580 円(税込))」もいいです。ドックと生ビールなんて、トレッキング後に極楽です。

上高地食堂

なんと言っても、バスターミナルの2階にあるという立地の良さが、特筆すべき食堂です。しかも、リーズナブルでボリューム満点です。

早朝からやっているので、朝定食の充実ぶりがすごいです。登山者の腹ごしらえにもばっちりです。

わたしのおすすめランチメニューは、「信州産豚肉とんかつ定食(1,380円(税込)」ですが、気になって食べたいメニューは「信州産鹿肉コロッケカレー(1,100円(税込)」です。ジビエはブームだし、めちゃくちゃ気になっています。

おやつには、1階の売店で売っている「河童焼き」も気になっています。

上高地の一日は、他のリゾートとは少し異なった時間割りで動いています。登山客の行動がベースとなるため、朝が早く、夜も早いです。

「超が付くほどの夜型人間のわたしには非常に辛いのですが、滞在期間だけは特別シフトです。」

朝、6:00ぐらいに外がざわついても、怒っちゃいけませんよ。

また、ホテル等は冬季は営業していないため、年間稼働日数が少なくなります。利益を得るために、各施設は春から秋までに稼がないといけません。他の観光地と比べると、どうしても宿泊費が高めになってしまうところはご理解くださいね。

テント泊もいいのですが、オートキャンプに慣れてしまったお父さんは要注意です。テントやシェラフのレンタルはありますが、調理用品や食材のレンタル・販売はありません。山スタイルのキャンプなので、それなりの支度が必要ですよ。

では、おすすめ宿泊情報をご案内しましょう。なお、料金は目安です。WEB限定や期間限定などのディスカウント価格もあるので、それぞれの宿をチェックしてみてくださいね。

上高地帝国ホテル

上高地帝国ホテル
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わたしが一度は泊まってみたい宿です。

上高地帝国ホテルは、1933年に日本初の本格的な山岳リゾートホテルとして誕生しました。深紅の屋根が象徴的な建物です。フランス料理から懐石料理まで楽しめる3つのレストランとバー・ラウンジがあります。

高級感があるので本当に寛げるかは不安ですが、心豊かな休日を過ごせるのは間違いありません。

上高地ルミエスタホテル

上高地にも、温泉があります。

焼岳は活火山なので今でも山頂から煙を吹いていますが、その恩恵に与れるのは「上高地温泉ホテル」と「上高地ルミエスタホテル」の2軒です。どちらも弱アルカリ単純温泉の源泉かけ流しで、日帰り入浴も可能です。

こちらのホテルは最近リニューアルしたので、お部屋も洋室がメインです。

ぐっすり眠りたい、あるいはトレッキングで疲れた身体を癒したい人には、和室が多い「上高地温泉ホテル」よりは「上高地ルミエスタホテル」の方が良いかもしれません。

上高地ホテル白樺荘

立地は河童橋のたもとだし、予算的にも上高地の中では真ん中ぐらいで、一般的な旅行客には泊まりやすいホテルではないかと思います。

利便性も高くて絶好のロケーションです。

近年リニューアルしたレストランでいただく夕食は、バイキングもあるので家族連れにはうれしいかも。

徳沢ロッヂ

2016年春にリニューアルオープンした徳沢ロッヂは、親しみやすいお宿です。

北アルプスの登山基地、奥上高地トレッキングの起点として長年利用されてきました。

ハルニレとカツラの大木に囲まれた山小屋風のお宿です。

リーズナブルな相部屋から8帖の和室、ベランダ付きの洋室など、小さい宿でも楽しい作りです。

  • 1泊2食付き 1人10,000 円~(相部屋 税サービス料込み)
  • 1泊2食付き 1人14,000 円~(個室 税サービス料込み)
  • 徳沢ロッヂHP

氷壁の宿 徳澤園

山を愛した作家・井上靖氏の「氷壁」に登場する山の宿は、実はここです。

前穂高連峰を間近に望みキャンプ場も有する宿で、槍・穂高連峰の登山基地として、また奥上高地散策の基地として利用できます。

ソフトクリームと野沢菜チャーハンが食べられるみちくさ食堂も人気です。

リーズナブルな相部屋はボックス式。びっくりするような個性的でステキな洋室や寛ぎの和室など、なかなか魅力的です。

  • 1泊2食付き 1人12,000 円~(相部屋 税サービス料込み)
  • 1泊2食付き 1人16,500 円~(個室 税サービス料込み)
  • キャンプ場 幕営代/大人 700円 小人 500円 ※水場、公衆トイレあり レンタルテントやレンタルシェラフもあり
  • 氷壁の宿 徳澤園HP

大正池ホテル

大正池のほとりにある唯一の宿です。宿からは大正池と焼岳を眼前に望めます。

お食事は地元の素材を使用した和食が中心です。

静かに幻想的な朝を迎えるには、絶好の立地です。

上高地へのアクセス

上高地は、豊かな自然を次世代に残すために年間を通じてマイカー規制を行っています。観光バスでさえも、繁忙期に交通規制を行っています。

電車で行こうが、飛行機で行こうが、マイカーであれ、バイクであれ、最終的にはバスかタクシー、または徒歩でないと上高地へは入れません。自転車も通行禁止なんですよ。

上高地へは、松本側からと高山側からの2つのアクセス方法があります。

自動車でのアクセス

松本側からアクセスする場合

  • [中央自動車道] 高井戸I.C から[長野自動車道]松本I.C 約2時間40分
  • [関越自動車道] 練馬I.C から[長野自動車道]松本I.C    約3時間10分
  • [東名自動車道] 名古屋I.C から[長野自動車道]松本I.C 約2時間30分

松本ICからは国道158号線を約1時間。沢渡(さわんど)駐車場で車を置いてシャトルバスまたはタクシーに乗換えます。

高山側からアクセスする場合

  • [東名自動車道] 名古屋I.C から[名神自動車道] [東海北陸自動車道] 経由で[中部縦貫自動車道]高山I.C 約2時間10分

高山ICから国道158号線を約45分。平湯駐車場で車を置いてシャトルバスまたはタクシーに乗換えます。

駐車場事情

沢渡駐車場は、複数の市営駐車場があります。全体で駐車可能台数は約2,000台、料金は普通車が1日600円、バイクは300円です。

平湯駐車場は約850台が駐車可能で料金は普通車1日600円です。

できるだけバスターミナルに近い場所に駐車したいところですが、みんな同じことを考えるので、朝早く出発する人から順にスペースが埋まって行きます。昼近くになると、バス停までの歩く距離が長くなることは想定しておきましょう。

駐車場からのアクセスは後述しますね。

鉄道でのアクセス

東京から行く場合には、松本駅まで中央線を利用する方法と、北陸新幹線を利用する方法があります。

  • [中央線] 新宿駅 →松本駅  特急あずさ利用 約2時間30分
  • [北陸新幹線] 東京駅 →長野駅→(篠ノ井線)松本駅 約2時間40分

名古屋からであれば、松本経由と高山経由の2通りがあります。

  • [中央線] 名古屋駅 →松本駅  特急しなの利用 約2時間
  • [高山本線] 名古屋駅 →高山駅  特急ひだ利用 約2時間30分

松本駅からは、

  • [松本電鉄上高地線]松本駅→新島々駅 約30分

新島々駅からのアクセスと高山駅からのアクセスは後述しますね。

電車
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高速バスによるアクセス

新宿・東京・渋谷、大宮・川越、梅田・新大阪・京都から、上高地の観光シーズン中は毎日運行の高速バス「さわやか信州号」が運行されています。

新宿からは朝発が1便ありますが、他はすべて夜発便です。発着場所によって、横4列のスタンダードの他に横3列のグリーンカーもあります。(差額は1,800円)

運賃は、新宿駅発着は片道6,200円、東京駅発着は片道8,400円、大宮駅発着は片道7,400円、大阪・京都発着では片道7,200円です。

他にも、長野発着便が1日1往復あります。

乗り換えなしで早朝に到着できるので、登山をする人やアクティブ派のトレッキングには最適です。何と言っても、高山や松本からのアクセスや駐車場などのことを考える必要が無いので、プランを立てるのがラクチンです。

アルピコ交通「さわやか信州号」

このほかにも、最終手段としてツアーバスを利用する方法もありますよ。

最寄駅もしくは駐車場からのアクセス情報

新島々駅から上高地までは、路線バスで65分です。(1日7~17便・1,950円)

電車とバスは連絡しているので、悩むことはありません。

高山駅から上高地までは、バスで平湯まで行きます。(約60分・1,570円)そこから先は平湯駐車場からのシャトルバスを利用します。

各駐車場からは、次のとおりです。

沢渡~上高地

  • 沢渡→上高地 始発:06:10発(06:30着)・最終:15:40発(16:10着)
  • 上高地→沢渡 始発:07:25発(07:55着)・最終:16:55発(17:25着)
  • 始発~最終間は10~30間隔で運行(混雑状況次第で増便)
  • 運賃(小人半額):片道1,250円/往復2,050円

平湯~上高地

  • 平湯→上高地 始発:06:00発(06:25着)・最終:17:00発(17:25着)
  • 上高地→平湯 始発:07:30発(07:55着)・最終:17:00発(17:25着)
  • 始発~最終間は毎時20分・50分発で運行(混雑状況次第で増便)
  • 運賃(小人半額):片道1,160円/往復2,050円

なお、帰りに新島々・松本行き 、乗鞍高原行き 、白骨温泉行きを上高地バスターミナルから利用する場合には、乗車整理券が必要です。

乗車整理券は上高地バスターミナルきっぷ売り場で当日分から翌々日分まで配られています。人数分の乗車券を購入の上、利用日時を指定します。

これさえあれば帰りの座席を確保できますが、乗車改札は乗車整理券の番号順なので、改札開始時にいないと他の人に席を譲られてしまいます。また、乗車整理券は上高地バスターミナルでのご乗車時に限り有効なので、途中バス停から乗ろうとしても乗車できないこともあります。

コツとしては、松本方面に帰る場合には必ずバスターミナルから乗車するよう、散策コースや宿泊場所を設定してプランを立てるといいでしょう。到着したらスグに帰りの整理券をもらっておくといいですね。

まとめ

上高地の山岳リゾートとしての生い立ちから過ごし方やアクセスまでご案内してきましたが、最後に整理しておきましょう。

  1. 上高地は、英国人宣教師W・ウェストンにより世界に紹介された日本初の山岳リゾート。
  2. 上高地を楽しむには、自然そのものを楽しめる登山・トレッキング・散歩がおすすめ。
  3. 自分の体力に合わせてプランニングしよう。
  4. 上高地のランチは、少し早目にとって混雑回避!
  5. 上高地の宿は、超高級ホテルからテント泊まで思いのまま。
  6. 上高地は年間通じてマイカー規制。好きな時間に勝手気ままに入ることはできないので、プラン作りはバスの時刻表をガン見してね。
  7. 帰りのバスは、乗車整理券を利用してバスターミナルから乗ると安心。

上高地で散歩する程度の旅を想定している人も、持ちものは必ず次のものをご用意ください。

  • トレッキングシューズやスニーカーなどの歩きやすい靴
  • 服装は動きやすく、汚れても気にならないもの
  • 雨具

特に服装は、体感の寒暖差が激しいので重ね着で調整するといいと思います。

舗装された道を歩くわけではないですし、所々にある木道は滑りやすいです。転んだ時のことを考えて夏でも長ズボンがいいでしょう。カバンは両手が空くようにリュックサックをおすすめします。

カバンの中に入れるおやつや飲み物は、バスターミナルの売店で売っています。(ただし観光地価格です)

雨具は、1~2時間程度の散策であれば折り畳みの傘でもいいですが、やはり両手が空いていた方が安心なのでカッパ(できれば通気性の良いセパレートタイプ)がいいですね。

帽子は、晴れても小雨でも重宝します。折り畳めるものをカバンに入れておきましょう。

トレッキング

「わたしが若い頃に一度やってみたかったのは、上高地への入り口である「島々」から徳合峠を越えて上高地に歩いて入ることでした。」

このコースはクラシックルートとも呼ばれ、歴史のある登山道です。

徳本峠は標高2135mもあり、1933年に梓川沿いの車道ができるまでは信州側から上高地に入るために利用されていました。古くは北アルプスに入る猟師や、松本藩有林であった梓川流域の木を伐採する杣人(そまびと)は、徳本峠を越えて上高地に入っていました。

木材の搬出路であったり、富山湾の海産物を松本盆地へ運ぶ道であったりもしました。

上高地を紹介したW.ウェストンも芥川龍之介も、この峠を越えていました。

高低差は1,300m超、行程は9時間程度なので、体力が自信のある若いうちに行っておけばよかったと後悔しています。もし途中で力尽きても、合峠まで登り切れば、「徳合峠小屋」がありますので、ここで休むことができます。

由来のあるルートなので、おすすめコースです。

上高地

みなさんは、上高地でどんな休日を過ごしますか?

わたしは、ここしばらく山歩きをしていなかったので、まずは山の空気を吸いながら大正池からのんびりトレッキングしたいと思っています。

宿泊すれば、1日ぐらい雨が降ってもいいようなスケジュールが可能になります。

では、最後に雨が降った時の楽しみ方をご案内しますね。

こんな動画はどうでしょう?

それでは、みなさんも行ってらっしゃい!