皆さんは兼六園ってご存知でしょうか?
日本の中でも、最も美しい庭園を3つ挙げて、日本三名園と名付けられていますが、そのうちの一つが兼六園なのです!
兼六園の魅力は美しさだけにとどまりません。日本屈指の庭園が持つ魅力をこれから紹介していきましょう!!
Contents
兼六園ってどんなところ??その歴史は??
非常に美しく、たくさんの観光客が訪れる兼六園は、いったいどんなところなんでしょうか。
地理や歴史をみてみましょう!
まず、大阪から特急で2時間40分、京都からは2時間15分という位置に石川県金沢市があります。
その金沢市で最も有名なのが兼六園!
庭園の広さはなんと12ヘクタール。これはざっくり言うと、25メートルプールが432個入るほどの広さがあります。
なんて広い!!昔の人はやることがなんともダイナミックですね…。
さて、そんな兼六園の歴史は、17世紀後半(日本の暦では江戸時代)まで遡ります。
この時代、石川県は加賀藩と呼ばれ、日本の中でも有数の力を持っていた地方でした。最初に作庭されたのは、加賀藩5代目のお殿様、前田綱紀(Tsunanori Maeda)の時代。
このお殿様は、自分の別荘を、自身の居城である金沢城の城内に移し、その周囲を庭園化したのです。これが作庭のきっかけでした。
兼六園は土地の広さを活かして、庭内には池やそれらとつながる曲水、築山や茶屋をちりばめ、歩いて見て回るのに飽きない造りになっています。同時に四季折々の風景も眺められることから、以後この美しい庭園は多くの人々の眼を惹きつけてきました。
当時は、藩主やその家臣が「見て楽しむ」という娯楽の他に、加賀藩を訪れた方を接待するためにも利用したそうです。
ところで、西欧の庭園は左右対称であるものが多く、「均質であることが美」とされるケースがありますよね。
日本庭園では、左右対称など、均質という概念はありません。しかし、作庭の時には、作り手の思想を表現するように、木々や池、建物などを配置していくのです。
この兼六園は「神仙思想」を基に作庭されたと言われています。大きな池は大海を示し、その中に不老不死の仙人が住むという島を設置することで、長寿と永久の繁栄を祈念したのでした。
兼六園の名前の由来は??
さて、そうした思想を盛り込んで作庭された兼六園ですが、「兼六園」という名前の由来は何なのでしょうか?
この名前は1822年に名付けられました。実は兼六園の魅力を含んだ名前となっているのです。
それは、兼六園は「六勝」、つまり6つの、景観としての長所を持つとのことです。
この6つの景観の長所には、各々が各々に矛盾する意味を持っているとされています。矛盾しているはずなのに融け合って共存している…ことに当時の日本人は驚いたのでした。
これら6つの景観の長所=「六勝」を成り立たせた作庭の素晴らしさをもって、「兼六園」とされたのでした。
その後、1874年には一般客向けに開放され、それ以降は幾度か整備されながら、現在の姿となっています。
なお、金沢市の最新の公式発表(※平成29年度金沢市観光調査結果報告書)によると、2016年の兼六園の来園者数は約280万人。
そのうち、日本人以外の来園者数は37万人と、非常に人気の高い観光地であることがわかりますね。
桜や紅葉の四季折々の景色とライトアップ!!
歴史も深い兼六園ですが、その魅力は何と言っても美しい景観!!
日本の魅力の一つである、四季折々の姿を、庭園が映し出してくれます。
春には桜が、夏には青々しく繁茂した木々や苔、秋には紅葉、冬には雪景色と、日本の四季の移り変わりをどの季節に訪れても感じられ、同時にその景色は非常に壮観なものです。
またどの季節にも期間限定で夜間開園が行われ、ライトアップもするため、昼間とは違う、幻想的な雰囲気を楽しめることでしょう。
もちろん、昼間には、上空が明るければ、写真のように池に映り込む木々の姿を楽しむこともできますよ♪
そうした景色に見惚れながら、散歩していると時間の流れを忘れてしまいそうなくらい、ゆったりとした感覚があります。
これは兼六園を訪れた方にしかわかりません。
私たちは、日々電子機器に囲まれ、時間や情報に追われるようにして生きています。
こうした状況からは離れ、自然の中で川のせせらぎや鳥の鳴き声に耳を澄ませることで、私たちの感覚は今一度研ぎ澄まされることでしょう。
兼六園は人工でありながら、そうした雰囲気を作り出しているところにも価値があるんです!
ぜひ、こうした感覚を読者の皆様にも味わってほしいものです。
近年では兼六園は結婚式のための前撮りに訪れる方もいます。筆者が訪れた時にも、撮影されている方がいました。
あなたも運が良ければ日本流の結婚式の準備の様子も見られるかもしれませんね!
疲れたあなたは…時雨亭でちょっと一息♪
兼六園は大変広い敷地であるため、一般的な観覧コースでも40分程度は必要です。
写真を撮りながら歩くと、もっと時間がかかることでしょう。でもそれだけ歩くと、疲れちゃいますよね。
そんな時は時雨亭でちょっと一息つきましょう。
木造の和風建築で、趣を感じさせる建物の中で休憩ができます。
ここでは、抹茶や煎茶、和菓子を楽しむこともできます。疲れた体には、甘い和菓子と、それに合う日本茶が最高です。
昔の日本人の気分になりきって、美しい庭園を横目に見ながら、ちょっと一息、いかがでしょうか。
兼六園へのアクセス、入園方法、開園時間は??
さてそんな兼六園ですが、どうすれば行くことができるのでしょうか。
一番のおススメはバスを使うことです!
兼六園には、入園口が7つあります。そのうち桂坂口、真弓坂口、小立野口の3つそれぞれに路線バスが停まります。
JR金沢駅発の路線バスを利用すれば15分程度で到着します。
路線バスの他、兼六園シャトルバス、レトロバス「城下まち金沢周遊」号も利用可能です。これらにおいては1日フリー乗車券を利用するのも、お手頃な値段なのでありかもしれません。
でも現地のバスってわかりづらいから嫌いだっていう人もいますよね。
そうした時にはタクシーを使いましょう!
バスより割高にはなりますが、JR金沢駅から約10分程度。金沢駅は大きな駅なので、比較的タクシーも捕まえやすいです。
手軽な距離であることも、兼六園を観光する上では大きな魅力ですね。
加えて兼六園周辺には金沢城や金沢21世紀美術館など、他の観光名所を整備されているため、観光もしやすいです!!
兼六園は年中無休ですが、開園時間は時期によって変わりますのでご注意を。公式ホームページ(英語対応)にて確認しておくとよいでしょう。
入園料は、個人で訪問の場合は、2019年1月21日時点で大人1人310円、子ども1人100円と手軽な料金です。
一方で、以下の時期は入場無料になります。
美しい桜が見られる時期や、ライトアップの時間帯が無料で入場できるのは大変ありがたいですね!!
- 12月31日~1月3日までの年末年始(12月31日~1月1日の夜間は開園されます)
- 桜を見られる時期の1週間(桜の開花時期によって毎年変わります)
- 金沢百万石まつり開催期間中の3日間
- 8月14日~16日までのお盆の期間
- 11月3日(日本では「文化の日」という祝日なのです)
- 定期的に行われている「金沢城・兼六園ライトアップ」
日本に来たら、文化と自然を深く感じられる兼六園へ!!
ここまで、兼六園の魅力を読者の皆様に紹介してきました。
- 日本三名園の一つで、日本の庭園文化を象徴している
- 四季折々の季節と美しい景観が楽しめることに加えて、他の日本文化にも触れあうチャンスがある
- 他観光地にも近接しており、訪問しやすい
そしてこの兼六園がある金沢。
JR金沢駅付近は、西欧スタイルのホテルが多い一方で、JR金沢駅から特急電車で20分程度移動すれば、加賀温泉郷で日本の旅情残る温泉宿にも宿泊できます。
ご自身の滞在スタイルに合った形で宿泊もでき、観光地もまとまっているとは何とも観光客にありがたい街ですね。
ぜひ、一度は訪れてみてくださいね!!
国内、国外問わず出かける旅行が趣味、また仕事中によく口にする「こんぺいとう」をこよなく愛する青年。「こんぺいとう」による肥満に日々怯えつつも、ついつい口に運んでしまう今日この頃。旅行は年7~8回ほど出かけるが、日本国内ではまだ関東地方の一部が未訪問であり、早期に47都道府県制覇をするのが現在の目標。