日本三名橋「錦帯橋」の五連アーチを見に行こう!

川にかかった連続するアーチが特徴的な「錦帯橋」。

山口県の東側、岩国市の錦川にかかる木造のアーチ橋です。

こうした構造は世界的にも珍しく、ユネスコの世界遺産に登録されている橋の中にも、同じ構造を持った木造の橋は見られないのだそう。

実際に世界遺産登録も目指しているという「錦帯橋」。

その構造のヒミツや周辺のおすすめスポットもご紹介します!

「流れない橋」を作る…改良100回以上!「錦帯橋」の歴史

錦川に橋が架かったのを確認できる一番古い資料は、1639年。

しかし、当時の橋は決して強いものではなく、建設するたびに流失してしまったようです。

当時、この周辺に住んでいた武士たちにとって、政治の中心であった場所へ行くには、幅200メートルの錦川を渡る必要があり、橋の建設は重要になっていました。

橋がたびたび流失する最大の要因は、幅200メートルという広い川幅と、急流になりやすい川の形状にあったそうです。

流失しない橋の実現は、当時の岩国藩の悲願となり、長く研究がすすめられました。

流れない橋にするため、錦川にいくつかの島を築いて、これにアーチ橋をかける…

そこに気づいた研究者は、「流れない橋」を1673年に完成。100回以上という様々な改良を加えられることになり現在の形になったそうです。

その後も、台風による流失や再建、様々な困難を乗り越えて錦帯橋は、江戸時代から変わらない姿を今に伝えています。

技術の結晶!「錦帯橋」のアーチ構造のヒミツは?

錦帯橋は「流されない橋を作りたい」という先人たちの情熱と、独自に発展した架橋技術によって生み出されたものだったのですね!

現代においても、その技術は極めて高く評価されています。

橋は木と木の組合せによって支えられ、巻金とカスガイのほかは、なんと1本の釘も使われていないのです!

橋のアーチの下にも行くことができるので、様々な角度から観察して、間近でその技術を堪能してみましょう!

錦帯橋をわたってアーチを体感みよう!

橋の全長は193.3メートル。アーチ部分の最高点は川床から約13メートルあります。

橋は大人300円、子供150円で渡ることもできますよ。

橋のアーチ部分の両サイドは階段状になっています。段差に気を付けながら進みましょう。

橋の上を歩いてみると、歩くごとに振動がトントンと体に響くのも楽しめます。

一度はぜひ渡って、周りにある岩国城と山々に囲まれた素晴らしいロケーションを橋の上からのんびりと眺めてみましょう。

四季折々の「錦帯橋」の姿をチェック!春編!

自然に囲まれた錦帯橋は、周りの風景とあいまって、季節によってさまざまな表情をみせてくれます!

どの季節に行ってももちろんオススメですが、桜の季節に行くのがおすすめ!

周辺に植えられた約3000本のソメイヨシノが咲き誇り、川面にうつって錦帯橋を取り込みます。

多くの観光客が桜の下でブルーシートを敷き、お花見をしていますよ。

桜の時期に行くのであれば、シートやお弁当を持って行って、錦帯橋と桜のコラボレーションをじっくり楽しんでみましょう!

夜には、300ものぼんぼりに明かりが灯されて桜色を引き立てるので、夜桜もよいかもしれません。

四季折々の「錦帯橋」の姿をチェック!秋編!

紅葉のシーズンも真っ赤に染まった紅葉と橋が美しい景色を作り出し、とてもフォトジェニックです。

橋の周辺をあるいて、ベストスポットを探してみてくださいね!

あわせて錦帯橋から徒歩5分の場所にある「紅葉谷公園」も、ぜひ訪れてみてください。

その名の通り、約1000本の紅葉があり、紅葉の名所として知られています。

古くからあったお寺をまとめたもの場所で、寺院やエキゾチックな六角亭など見どころもあります。

白蛇で開運!?周辺スポットも見どころいっぱい!

錦帯橋周辺には、美術館や庭園などいくつか観光スポットがあるので橋を見て終わりではなく、色々と散策してみてください。

特に、私がおすすめの珍スポットが「白蛇観覧所」。その名の通り、めずらしい白蛇が見られる場所なんです!

中に入ると、大切に飼育された白蛇をみることができます。

シロヘビはアオダイショウが白くなったもので、いわゆるアルビノと言われていますね。

白くなるのは子孫の代まで受け継がれるそうです。

岩国市の限られた地域にだけ生息していることから国の天然記念物に指定されているそう。

目はルビーのように赤く、全身は白磁器のように白くその姿はとても神秘的!

古くから弁天様のお使い、商売繁盛、開運の守り神としてあがめられ、大切にされています。

白蛇にパワーをもらいに是非いってみてくださいね!

空からも錦帯橋を楽しもう!「岩国城ロープウェー」

錦帯橋から徒歩10分ほどのところにあるのが、「岩国城ロープウェー」です。

吉香公園前の山麓駅から、標高約200mの城山の尾根の山頂駅までを結ぶロープウェーです。

乗っている時間は3分間ほどですが、錦川と錦帯橋、旧城下町から、遠く岩国基地、瀬戸内海の島々までの眺望が楽しめますよ!

紅葉の季節はもちろん、新緑の季節にも楽しめます。

忘れちゃいけない!岩国グルメも堪能しましょう

岩国といえば、有名なのが「岩国寿司」。

別名「殿様寿司」とも呼ばれています。

山に築かれた城のため、十分な水が確保できない岩国城で、合戦に備えた保存食として考案されたといわれています。

一度に数十人前ができる大きな木の枠の中に、レンコンやシイタケ、錦糸卵・サワラやアジの身をほぐして混ぜ込んだ寿司米を青菜で仕切り、何層にも重ねてサンドイッチ状にして蓋をするそうです。

蓋の上に人が乗り、強く押し込んで出来上がり。

木枠のまま城内に運び込み、非常食・保存食として切り分けながら食したということです。

周辺の飲食店やホテルなどで、食べることができます。

岩国寿司づくりを体験することもできるそうなので、旅の思い出に作ってみてもよいかもしれません。

また、錦帯橋の橋を渡ったところには、有名なソフトクリーム専門店があるのでこちらもおススメ。

100種類以上のフレーバーが楽しめて、いつも行列ができています!

見たことのない味もあるので、挑戦してみましょう!

アクセス

JR岩国駅から錦帯橋までは、バスやタクシーで20分ほど行くことができます。

新幹線の新岩国駅からはバス・タクシーで10分ほどです。このバスは1時間に1~2本しか少ないうえに新幹線との接続がよくないことも多いので、事前に時間を確認しましょう。

JR岩国駅からのバスは10分~15分に1本で運行しています。

車で行く場合は、岩国ICで降りて約10分です。花見のシーズンや、岩国米軍基地などでイベントがあるときなどは渋滞が予想されるので要注意です。

まとめ

錦帯橋のデザインのすばらしさだけでなく、建設までには、先人たちの苦労があったことをご紹介しました。

その歴史も知ることで、より旅に深みを与えてくれますよね!

錦帯橋一帯は、観光地として栄えているので、美しい錦帯橋と錦川の景色を堪能した後も楽しみがたくさんあります!

公園やお寺の散策や、ロープウェイ、美術館にグルメ…

ここだけでも日本の良さをしっかり堪能できますのでじっくり巡ってみてくださいね!