必見!高知市内観光で絶対に外せない高知城の魅力に迫る!

Kōchi castle
Photo by x768 - Kōchi castle

2018年の大河ドラマの主役は、鹿児島の英雄「西郷隆盛」であることはみなさんご存知ですよね。

幕末に日本の改革に奔走した有名な武士の一人ですが、もう一人忘れてはならない維新志士がいます。

そう、「坂本龍馬」です。

日本を代表する作家「司馬遼太郎」も彼をモデルに超大作「竜馬がゆく」を執筆しましたが、彼の生き様や夢半ばにしてこの世を去ったという史実は今もなお多くの人の心をつかんでいます。

彼の出身地である土佐は現在の高知県にあたりますが、そこは豊富な海の幸や山の幸に恵まれ、見所満載の歴史的な名所もたくさんある日本でも有数の観光地です!

その中でも特に見逃せないのが「高知城」

有名な姫路城や大阪城などよりは小ぶりですが、ここでしかみられない建造物や城主夫妻のエピソードなど、知れば知るほど面白さが増してくる不思議なお城です!

市内の観光スポットが集まっている場所にあるので観光もしやすいですよ。

それでは、高知城の魅力に迫っていきましょう!

高知城のみどころとは?

Kōchi castle
Photo by x768 – Kōchi castle

高知城は400年ほど前に建設されたお城ですが、実は「現存天守」の一つに数えられています。

現存天守というのは日本のお城の天守のうち、江戸時代もしくはそれ以前に建設されて今でもその姿を残している天守のことで、現在では全国に12城しか残っていないんですよ!

実はあの有名な大阪城や名古屋城は当時の姿を再現したものとなるので、現存天守としては数えられていません。

こう考えると、当時の姿がそのまま残っている高知城がいかに希少価値が高いかが分かりますよね。

「日本で唯一の」お城

また、高知城は天守と本丸が現存している「日本で唯一の」お城なんです!

歴史的に重要な建造物が、良い保存状態で見られるというのはかなり珍しいことなので、高知城のためだけに高知に行く価値も十分にあります。

見晴らしがいい

さらに高知城の天守はてっぺんまで登れるのですが、そこからの景色はまさに絶景です!

他のお城より視界を遮るものが少なく(私の主観ですが)、遠くの方まで景色を一望できるのでかなり見晴らしはいいですよ。

緻密な設計

高知城はお城が戦いの場になった時のためのことも想定して緻密に設計されているので、

  • 敵が歩きにくいように歩幅をずらした石段を敷いたり、
  • 敵が騙されて道に迷うように「だまし門」を置いたり、
  • 石垣を登ってくる敵に対して石を落として対抗できる設計にしていたりと、

随所に面白い工夫がされているので、そういった点も見ていきましょう!

ここは自分だったらこう攻略するな…と考えながら歩くとさらに楽しくなりますよ♪

初代城主・山内一豊とその賢妻・千代

20140406_高知城_4712
Photo by Ray Swi-hymn – 20140406_高知城_4712

高知城の初代城主である山内一豊は、豊臣家や徳川家に仕えた戦国時代の武将としてかなり有名ですが、彼の歴史を語るうえで最も重要になってくるのが妻・千代の存在でしょう。

真偽のほどは定かではありませんが、「千代紙」の名前の由来となったとも言われています。

恐らく彼女がいなければ、一豊が一国一城の主になることは不可能であったでしょう。

千代はそれだけ賢く、武士の妻としてきちんとした心得を持っていた素晴らしい女性でした。

有名なエピソードに、こんなものがあります。

ある日、主君・織田信長が京都で大規模な軍事パレードを開催することになりました。

それに参加するにあたって、千代は前から一豊が乗っていた馬で参加させるのではなく、自分の結婚の持参金で一豊に「東国第一の馬」と呼ばれるほどの名馬をプレゼントして、それでパレードに向かわせます。

するとその馬が織田信長の目に留まり、「いい馬を持っているではないか」ということで一豊を気に入り、それによって領地や禄高を増やしてもらえたそうです。

ここで千代の賢妻ぶりが表れている点が2点あります。

馬の価値を理解していた

1つは、当時の武士にとっての馬の価値というものをきちんと理解していたということ。

今でいうと会社主催のイベントにみんながそれぞれの車で乗り付ける中、自分の夫が古くて燃費も悪い車で参加するようなものです。

普通であれば家計のやりくりも考えて「まぁしょうがないか」と考えるところを、千代は夫の武士としてのプライドのことを考え、更にいい馬に乗っていることでボスがきっと目に留め評価してくれるだろうと予測して、しかも自分のお金で名馬をプレゼントしてあげたのです。

自分の結婚の持参金を使った

そう、もう1つは、自分の結婚の持参金を使っているという点です。

実際に使われたのは持参金のうちの「化粧料」というものだという説があり、これは妻の私有財産で、かつ万が一の離縁の際の経費に使われるものだったのでした。

しかし先述の通り武士にとっての馬の価値をきちんと心得ていた千代は、城の経費も使わず、離縁になった際に自分がきちんと対応できないことも覚悟して、それでも夫の出世のための投資をしたのでした。

その金額は今でいうと250万円程といわれています。

「そんな大金、いくら夫のためでもなかなか出せませんよねぇ…。」

千代は賢いだけでなく、肝っ玉も据わった女性だったのでしょう。

他にも、一豊の築城の経費を出すために自分の髪の毛を売ったというお話もあります。

ここで大事なのは髪の毛の金額の多少ではなく、当時の女性にとってとっても大事な髪の毛を売ったということです。

この時代の女性は皆髪の毛を長く伸ばしていましたし、髪を短くするというのは出家の時に剃髪するぐらいでした。

それだけの一大決心をしてまで築城の経費を工面したそうです。

また、徳川家康が石田三成の挙兵にいち早く気づいたのも、千代から家康に届いた書状のおかげであるという逸話も残っており、これに気を良くした家康が、関が原で大きな功績がなかったにもかかわらず一豊を土佐一国の主にしたともいわれています。

山内一豊が一国一城の主になれたのは、まさに千代のおかげなんですよ!!

千代はこれだけの能力があったにも関わらず決して驕ることなく、一豊が亡くなるまで夫を支え続けていきます。

ちなみに、一豊と千代の関係に注目した司馬遼太郎が「功名が辻」という作品を執筆し、のちに大河ドラマで放送されることになったんですよ。

気になる方は原作もチェックしてみましょう!

アクセス、周辺情報

高知城へは、JR高知駅から「とさでん」という路面電車に乗り、「はりまや橋」駅で乗り換え、「高知城前」で下車後すぐです。

乗り換えの際には乗換券を運転士さんにもらってくださいね。

おすすめルート

また、高知駅からは徒歩25分ほどかかるのですが、私はこのルートもおすすめしています!

高知城近くには高知屈指のグルメ処「ひろめ市場」があるので、そこで朝ご飯を食べるのもいいですし、毎週日曜にはお城近くの追手筋で全長1.3kmにも及ぶ日曜市が開催されるので、ブラブラ歩いていると珍しい食材や手作りの地元グルメにも出会えるので楽しいですよ!

高知は海鮮も野菜も果物も豊富なので、カニや珍しい山菜、フレッシュなポンカンジュースなどたくさんの種類の商品が並んでいます。

気になるものがあればぜひトライしてみましょう!

料金、イベント情報

20140406_高知城_4727
Photo by Ray Swi-hymn – 20140406_高知城_4727

高知城に入る料金は18歳以上420円、18歳未満は無料となっています!安いですね!

また、毎年4月ごろになると「高知城花回廊」というイベントが開催されています。

桜の咲く時期にメイン通路を生け花などで飾り付け、夜にはライトアップや燈篭の明かりを楽しめます。

琴や尺八、笛など日本の伝統的な和楽器をテーマにしたステージが開催され、「これぞ日本」という雰囲気を存分に楽しめます!

湯茶接待もありますので、参加してわびさびの心を感じましょう♪

まとめ

Kōchi castle
Photo by x768 – Kōchi castle

高知城はそれ自体は特別大きなお城ではありませんが、希少価値も高く、たくさんのエピソードが詰まった日本屈指の名城です。

高知市内の観光ではよさこい祭りやグルメ旅がメインになってしまいがちですが、高知城の天守閣から市内を一望して、夫を支えた賢妻や幕末の志士を生み出した高知の歴史に思いを馳せてみてください♪