日本に来られたことがある観光客の方の多くは、やはり東京や大阪、京都や福岡といった都市や、北海道や沖縄などの自然溢れる地域を観光された方が多いと思います。
ですが、自然や文化を体感できるのは、そうした地域だけではありません。
今回ご紹介するのは、岡山県です!
そしてこの岡山県で、最も有名と言っても差し支えないだろう観光地、それは「後楽園」!
この後楽園は「日本三名園」に数えられている、有名な日本庭園になります。
この後楽園の歴史や魅力をご紹介していきたいと思います。
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岡山後楽園…庭園が造られたその歴史とは!?
後楽園は岡山藩藩主池田綱政が藩主の安らぎの庭園として作庭した、池泉回遊式の庭園になります。
池泉回遊式とは、1600年以降の江戸時代に発達した、日本庭園の種類の一つで、池を中心に、その周囲を巡ることができるように作庭されたものです。
この後楽園では、岡山城や周辺の山を借景とした風景が特徴的です。
水戸偕楽園、金沢兼六園と合わせて日本三名園と呼ばれています。
さて、写真も見られたら、なんとなくイメージは湧くと思いますが、後楽園は非常に広い!
この後楽園の面積は、133,000平方メートルの広さがあります…
つまりサッカーワールドカップで使用されるサッカーグラウンドの約19個分の広さですね。
当時の藩主はいかに絶大な権力を持っていたのかが、想像できます。
さて、この後楽園、1687(貞享4)年に着工し、1700(元禄13)年に、14年の歳月を経て完成となりました。
その間、洪水の被害などを受けて、幾度か、建設した施設の再建なども行っていました…なんと大変な工事だったんでしょうか。
ただし、1700年になるまでに、部分部分は完成していっていたので、当時の記録には1691(元禄4)年に園内で宴を催したことが記されるなど、利用はされていたそうです。
完成後は、藩に専門の管理役を設置して、園内を美しく保つように管理していきました。
その時々の藩主の趣向によって、園内の様子は変化していたようです。
当初は田園風景であり、田んぼや畑が見られましたが、お金がかかる!ということで財政を考えて、芝生が主体の庭園風景に変化したそうです。
藩主自らが安らぎを得るために造られた庭園ではありますが、江戸時代には許しがあれば領民の方も入園が可能であったと言われます。
綱政自らが、能を舞い、その姿を見せることもあったといいます。
祭礼の際には、3万人~6万人の領民が訪れたというので、大名庭園にしては大変珍しい対応でありました。
後楽園の特徴や見所をどんなところにあるの?
歴史を勉強したところで、じゃあ後楽園って実際どんなとこなの?と思った方も多いですよね。
後楽園には全てをここでは紹介しきれないほど、たくさんの見どころがあります♪ここでは、その見どころの一部をご紹介していこうと思います。
ここまでの歴史のお話で少し触れましたが、当初は田園風景の庭園でありました。
その名残もあって、庭園の中に、田んぼが見えます。
庭園に田んぼは珍しい風景と言っていいものですが、庭園の端の方には茶畑もあります。
昔はそこで摘まれたお茶が、藩主が普段飲むお茶として利用されていたそうです。
時期によっては、こうした田畑を用いて、祭礼も行われます。
上の写真は、流店と呼ばれます。
やや暗いので、見えづらいかもしれませんが、建物の真下に水路を通して、その水路の中には、色彩に富んだ奇石を6つ配しています。
建物の下に水路を通すなんて、珍しい造りで、なんだか風流が感じられますよね。
こうした造りをした建物は全国ではあまり見られません。建物の下は、風通しもいいので、休憩にもぴったりです♪
上の写真は唯心山からの庭園内での景色です。
唯心山は、造園当初はなかった人口山です。綱政の息子、継政の時に造られたと言われます。
正面には沢ノ池が見られ、池の中にも中の島や砂利島、御野島が造られて配置されています。
正門入口付近には延養亭や能舞台もあります。
延養亭は藩主の居間であり、園内で最も重要な建物でした。
後楽園内外の景勝が一望できるように造られており、その匠な建築技術には驚かされます。
能舞台では綱政自身が能を行ったり、接待の場として利用したりしたと言われています。
それぞれ、第二次世界大戦時の戦災で焼失してしまいましたが、現在は当時の間取りで復元されています。
それら2つの建物の反対側、正門を入って左側にあたる場所には鶴舎があり、タンチョウが飼育されています。
日本庭園の多くは、庭園の作庭風景を楽しむことが一般的なので、こうして動物が飼われているのも比較的珍しいものですね。
さて簡単にここまで後楽園の見どころをご紹介してきましたが、他にもたくさんの見どころがあって、とても紹介しきれません…。
後楽園では、日本3名園に数えられることもあり、国内では著名ゆえ、それなりに観光客はいます。
ですが、後楽園自体が広いので、あまり混雑しているようには感じ取れないのも、この庭園の良い所でしょう。
ゆったり観光を楽しむことができますよ♪なお、後楽園はかなり広いので、散策に最低1時間程度はかかると考えておくのがよいでしょう。
また、筆者が訪れたタイミングではやっていませんでしたが、上の写真のように、春・夏・秋には「岡山後楽園幻想庭園」というライトアップイベントもやっています。
湖面に反射する岡山城の姿が一段と美しいですね。
閉園時間も通常より長くなるそうなので、昼間とは異なる後楽園の姿を目に焼き付けることができるでしょう。
ちなみに、写真にも見えていますが、岡山城と隣接していくので、岡山城へ寄られるのもいいと思います。
岡山城との共通割引券もありますので、お得に観光することもできますよ♪
岡山後楽園への行き方をご案内!最寄り駅やアクセス方法は?
さて、この後楽園ですが、比較的訪れやすい観光地と言えるでしょう。
鉄道の最寄り駅はJR岡山駅になります。そこからは、徒歩あるいはバスの利用で訪れることもできます。
勿論、車でも訪れることはできますが、ここでは公共交通機関を利用した場合をご案内しようと思います。
まず、JR岡山駅は新幹線を利用してJR新大阪駅から45分、JR博多駅から110分になります。そこからは、徒歩なら25分、バスを利用すれば10~15分になります。
後楽園内は、上述した通り、かなり広いので、散策するだけで疲れてしまうので、できればバスで行く方が望ましいと思います。
バスは路線バスと直通バスがありますが、直通バスの方が、料金が高くなります。
ちなみに、JR岡山駅からはタクシーで10分になります。交通費を気にされなければ、タクシーが最も便利ですね♪
あなたも「日本3名園」の岡山後楽園の観光・イベントを満喫しよう!!
ここまで、岡山県屈指の観光地、「後楽園」のご紹介をしてきました。
園内のものそれぞれに魅力があり、歩き回っていても一つとして同じ風景はないので、園内を出るまでずっと楽しめるものだと思います。
- 他の日本庭園とは一風異なる、美しい庭園
- 他の観光地のように、混雑しすぎないで楽しめる
和の雰囲気を楽しめる作庭空間…これほど美しく、大規模な日本庭園はなかなかないので、一度訪れただけでも、周りの友人に自慢もできちゃいますね♪
来日された時には、ぜひこの後楽園も目的地に加えましょう!!
・後楽園公式サイト
https://okayama-korakuen.jp/index.html
国内、国外問わず出かける旅行が趣味、また仕事中によく口にする「こんぺいとう」をこよなく愛する青年。「こんぺいとう」による肥満に日々怯えつつも、ついつい口に運んでしまう今日この頃。旅行は年7~8回ほど出かけるが、日本国内ではまだ関東地方の一部が未訪問であり、早期に47都道府県制覇をするのが現在の目標。