鯛めしに舌鼓をうつ宇和島観光!!日本文化と美しい段々畑でゆったりと!!

Photo by Konpeitou Yamada in February 13,2018

日本に来られる方の多くは、日本の文化やグルメを体験してみたい!!という方が多いのではないでしょうか。

そして、そうした方の多くは、東京や大阪、京都といった日本の都市を訪れていると思います。

しかし、日本の魅力がそうした都市だけに集まっているかと言えば、もちろんそんなことはありません。最近では、日本の良さを知り、幾度も訪れてくれた旅行者の方々もいると思います。

とはいえ、都心部を中心に行きやすい観光地を中心に訪問されている方が多いのではないでしょうか。一方でそうした都市から離れ、地方を見てみたいと思われている旅行者の方もいると思います。

そこで、今回は四国の奥地、愛媛県の宇和島市をご紹介します。

シンボル・宇和島城を観光して宇和島の歴史を感じよう!!

宇和島は、愛媛県の県庁所在地である松山市から特急列車で1時間半。宇和島駅はJR四国、予讃線の終点駅になります。

四国の中でも、奥の奥にはなりますが、シンボルである宇和島城を中心に発展してきた旧城下町です。現在では城下町としての風景はなくなりましたが、宇和島城は天守閣を残すなど、今も昔の情景を残している部分があります。

宇和島城はどんな観光地??

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

さてこの宇和島城は、別名「鶴島城」と呼ばれます。天守閣が当時のまま現存しており、これは大変貴重なものだと言えます。

現在の地に初めて天守閣が築造されたのは、1601年のこととされています。当時、築城の名手と言われた藤堂高虎(Takatora Todo)の手によるものでした。

その後、仙台藩主であった伊達政宗(Masamune Date)の長男、伊達秀宗(Hidemune Date)が宇和島藩を治めるようになり、その2代藩主伊達宗利(Munetoshi Date)の時、城郭の大修理を行った結果、現在の姿にたどり着いたとされています。

城としての機能は、1870年前後の明治時代に失われてしまい、天守閣や、登山口入り口にある上り立ち門以外の目立った遺構はそれほどありません。しかし、天守閣に辿り着くまでに登らなければいけない石段と苔むした石垣群は幽玄な雰囲気を楽しむことができると思います。

そしてこの天守閣を中心とした城山に自生する植物は、少なくとも300年以上はほとんど手を付けられておらず、巨大な木や珍しい植物がたくさん存在しています

植物好きな方にはそうした意味でも興味深いかもしれませんね。

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

天守閣では大人1名観覧料200円(2019年2月現在)と、手軽な金額で観覧ができます。

宇和島城の天守閣は非常に貴重!!

日本では、城は非常に人気な観光スポットです。日本全国どこの城も、日本人・外国人観光客を問わず訪れるスポットとなっているでしょう。

過去には、日本に3,000もの城があったと言います。しかしそうした城の多くは、江戸時代(1615年)の一国一城令、明治時代(1873年)の廃城令で廃城となり、それらを免れた城の多くも、戦災による消失に遭いました。

つまり、日本の城の多くは後世、特に第二次世界大戦後(1945年以後)の復元なんですね。そうした歴史があり、江戸時代前後(1615年前後)から天守閣が現存する城は、日本全国で12城のみしかありません。

そして、この宇和島城はその12城のうちの1つなのです。当時の姿そのままを見物できるのは、当時の日本の建築文化を知る上でも興味深い時間となります。

さらに、天守閣の展望台から宇和島の街を眺めていれば、当時のお殿様はどんな気分で過ごしていたのか、ほんのちょっぴりでも味わえるかもしれませんね♪

宇和島藩伊達家が遺した隠れた名園、天赦園でゆったりした時間を過ごそう!!

宇和島駅から徒歩10分、日本庭園である天赦園で、日本文化の一端を感じてみましょう。

日本庭園と言えば兼六園(石川県金沢市)、後楽園(岡山県岡山市)、偕楽園(茨城県水戸市)が、日本三名園として有名でしょう。

しかし、宇和島にも、規模は小さいですが隠れた名園があるんです!!それが天赦園です。

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

この庭園の名前の由来は、伊達政宗が隠居後に詠んだ漢詩からであると伝えられています。
庭園自体は7代藩主伊達宗紀(Munetada Date)が、1866年に自身の隠居の場所として建造しました。回遊式の庭園となっており、鬼ヶ城連邦を借景に利用して落ち着いた雰囲気が漂います。

また、天赦園ではがたくさん生えているのを見かけます。これは、伊達家の家紋が「竹に雀」であることから、たくさん植えられたものだとされています。

同じようにも多く植生しています。これは、伊達家が藤原鎌足(Kamatari Fujiwara)という飛鳥時代(600年代)の政治家を祖と考え、「藤」という字に合わせて藤を多く植えたのだそうです。

この藤の花は、池にかかるアーチに沿わせて植生されているものが「上り藤」と呼ばれています。時期になるとアーチ上で藤の花が天に向けて咲き誇り、非常に美しく見えます。

筆者は冬に訪れたのでそうした景色が見れず残念でしたが、それでも庭園の持つ落ち着いた雰囲気は、都会の喧騒で疲れ切った筆者の精神をリラックスした気持ちにさせてくれました。

宇和島市内から少し足をのばして遊子水荷浦の段々畑を見に行こう!!

ここまでは市内中心部の観光地をご紹介してきました。

次は、同じ宇和島市内でも市内からはやや離れて、素晴らしい景色を見に行きましょう。というわけで、遊子水荷浦の段々畑をご紹介です!!

Photo by Konpeitou Yamada in February 13,2018

遊子の段々畑は、宇和島市内から車で40分程度の場所にあります。

この段々畑は何がすごいのか…それは急斜面に作られた無数の畑の迫力と、その幾重にも重なった様子、そこから見える海の景色の美しさでしょう!!

急斜面にもかかわらず、地面あたりから丘の頂上まで、段々となって畑が続いています。

段々畑はもちろん現役の畑です。じゃがいもやさつまいもの二毛作が行われているようですね。

段々畑の保護推進団体である「段畑を守ろう会」によると、段々畑の誕生は江戸時代終わりごろ。この水荷浦の宇和海に面している沿岸部地域は、稲作に適した土地が少ないため、山の斜面を開拓したのが始まりとされています。

開墾が進んだ結果、1877年にはなんと8,900枚の畑になっていたそう。さすがに現在は農業から離れる人も多くかなり縮小されましたが、それでもこの景観です!!

山の斜面に石垣を積み上げて、小さな畑をたくさん作れば収穫も大きくなる。当たり前のことですが、そこまで頑張れる人間の知恵と実行力は本当にすごいですね。

ただ、この段々畑は、当然ながらまだ農業をされている方がいます。観光に来て、絶景を眺めるのはいいことですが、畑の中に足を踏み入れたり、勝手に収穫するなどの、農業の邪魔は絶対しないようにしましょうね。

宇和島グルメなら新鮮な魚介!!ほづみ亭で鯛めしに舌鼓をうとう♪

ここまでは、宇和島市での観光地をいくつかご紹介してきました。しかし、観光しているとお腹が減りますよね。

それでは宇和島のグルメは何を堪能するべきでしょうか。やはり、最も有名なものは鯛めしでしょう!!

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

宇和島の「鯛めし」は2種類あります。

一つは、ご飯に鯛の身を混ぜ合わせて炊き上げる鯛めしです。これは、イメージされた通り、炊き込みご飯のような食べ方です。

そしてもう一つが、上の写真のような卵かけご飯のようにして食べる鯛めし。この鯛めしは、醤油や卵、みりんなどを混ぜ合わせてタレにし、新鮮な鯛の切り身を入れてよく混ぜ合わせ、白ご飯の上にかけて食べるものです。漁師飯として生まれた食べ方とされています。

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

もちろんどちらも非常においしい食べ方ですが、後者の鯛めしを食べるなら「ほづみ亭」がオススメです。

地元の方にもよく知られた名店で、鯛めし(2019年2月現在1,100円)以外にも、新鮮な魚を味わえるメニューが豊富です。

宇和島は瀬戸内海に属する宇和海に面し、豊富な魚介類に恵まれています。合わせて、鯛については養殖も盛んに行われており、そうした鯛はしっかり脂がのっていて天然の鯛よりおいしいものも多いです。

都会のスーパーで買って食べるものとは歴然の差!!訪れた際には、ぜひ刺身で味わってみてくださいね!!

お土産を買いたいなら道の駅「きさいや広場」!!宇和島に驚きのお店も…!?

旅行に行けばもちろんお土産がほしいですよね!!

普通のお土産屋、新鮮な野菜果物、魚などを揃えるなら「きさいや広場」という道の駅が一番良いでしょう。このきさいや広場には、もう一つ隠れた魅力があります。これから詳しくご紹介していきますね。

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

道の駅「きさいや広場」では何が買える??

このきさいや広場は、「道の駅」として、道行く人たちの休憩所兼地元民の食料品調達所のような役割をしています。簡単に言えば、高速道路にあるサービスエリアのようなものですね。

ここでは、新鮮な魚介類や野菜・果物、そうしたものから加工され作られたお土産物など、宇和島の特産物がまとめて販売されています。

宇和島では農産物でみかんが特産ですが、それも様々な品種がたくさん並べられています。なんと1個400円近くする高級みかんまであります!!

しかも産地ということもあり、都会で買うよりも安く、また大変おいしいものばかりです♪

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

魚介類も、当日朝に水揚げされた魚介など本当に新鮮なものばかりです。こうした魚介類を加工した製品も数多く販売されています。

中でも、「じゃこ天」は名産品でしょう。
じゃこ天とは、宇和島でとれた新鮮な小魚をその姿のまますり身にして練り、油で揚げたねり製品になります。

揚げたてのじゃこ天は本当においしいので、ぜひ一度はご賞味あれ。

建物の奥の方には、セルフサービスのフードコートもあります。このフードコートでは、宇和島の郷土料理を食べられることをウリにしており、先ほどご紹介した「ほづみ亭」、その他地元で有名な「かどや」、「和日輔」もメニューは限られますが出店していますよ(各店舗で定休日が異なるので注意が必要です)。

農産物や魚介類以外にも、特産品から加工されたお土産品などがたくさん陳列されていて、何をお土産に買って帰ろうか悩んでしまうこと間違いなしです。
でも選ぶ楽しみがありますよね♪

ちなみに冷蔵が必須なので持ち帰りはしにくいのが難点ですが、「鯛めし」のお土産も買えますよ。

日本人に人気のチョコレートショップ「ROYCE′」が西日本唯一の通年直営店を出店!!

さて、こうして店内ではお土産品をたくさん揃えることができるわけですが、店外にご注目!!

なんとROYCE′があります。
北海道で人気のチョコレートショップですが、西日本で唯一ROYCE′のソフトクリームを食べられるのが、このきさいや広場の直営店なんです!!北海道と宇和島市はものすごく遠く、なんでこんな縁もゆかりもないのに…と思われるかもしれません。

ですが、なんとびっくり、宇和島とこのROYCE′がある北海道当別町には、仙台を介した伊達家のつながりがあり、姉妹都市となっているんですね。店外ではソフトクリーム、店内ではROYCE′の商品が販売されています。

筆者も2月という冬場にもかかわらず、ROYCE′のソフトクリームを食べたくてしっかり味わってしまいました。チョコレートの濃厚な味わい、それに対してしつこくない甘さがたまりません♪

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

宇和島へはJRか飛行機、大阪からの高速バス。一番のオススメはJR!!

Photo by Konpeitou Yamada in February 4,2019

最近は、四国一周ツアーなどもあり、宇和島に立ち寄る機会は増えているようです。ですが個人で行くとなれば、宇和島へのアクセスは電車利用がベターでしょう。

松山まで空路で移動して、そこから電車を利用するか、本州からJR岡山駅で瀬戸大橋線を利用して、瀬戸大橋を通る経路で四国に渡る、という方法が一般的です。JR岡山駅からJR宇和島駅までは3時間半~4時間、JR松山駅からJR宇和島駅までは1時間半前後です。

電車の他には、大阪から高速バスが出ています。安さが魅力ですが、乗車時間が最短で7時間半前後と非常に長いです。

筆者としては①電車のみ、あるいは②飛行機からの電車で訪れるのが一番楽な移動方法でオススメです。

メジャーな観光地は飽きたという人に!!次は宇和島観光を楽しもう!!

Photo by Konpeitou Yamada in December 29,2013

宇和島は、ここで紹介した以外にも多数の魅力があります。
上の写真も宇和島市の海岸沿いより撮影した美しい夕暮れです。

こうした魅力にもかかわらず、行きにくさから、まだまだ観光客が少ない観光地です。ということは…まだ知名度が低い今こそが、人込みに巻き込まれずに観光できるチャンス!!

  • 日本の歴史と文化を同時に楽しめる
  • 日本ならではの、地方農村での絶景も見ることができる
  • 新鮮な魚介や農作物をお腹いっぱい食べられる

宇和島は今こそ訪れるチャンス!!このチャンスを逃さないでくださいね♪