まるで極楽浄土!「平等院鳳凰堂」の美を堪能しよう!

Writer
そうちゃん

中国地方在住のアラサーOL。絶景とおいしい食べ物が大好きです。日本史も好きなので、歴史に詳しくない人にも、わかりやすく観光地の成り立ちを紹介していきたいです。特に瀬戸内地域のローカルな魅力を海外の人に伝えていければと思っています。

10円玉硬貨の表面にもデザインされていることで知られる京都府の平等院鳳凰堂。

今から1000年も前の平安時代に建てられました。当時の華やかな貴族の文化を伺い知ることができる貴重な遺構となっています。

池の上に浮かぶ、朱色の左右対称の鳳凰堂は、非常に美しく、世界中から多くの観光客が訪れています。

建物だけでなく平等院には、自然の美しさや歴史的にも貴重な仏像など、見るべきところがたくさん!

1000年の歴史を誇る、平等院鳳凰堂のみどころをご紹介します!

平安王朝の輝き!平等院鳳凰堂は浄土の理想郷だった?

平等院鳳凰堂は、平安時代の後期、天喜元年に時の関白であった、藤原頼道によって建立された阿弥陀堂です。天喜元年は1053年、実にいまから1000年も前に建てられたのです。

当時は、藤原家という一族が、朝廷で最も勢力を持っていて、政治を動かしていました。しかし当時の建物は残っておらず、華やかな藤原摂関時代をしのぶことのできる唯一の遺構として非常に貴重な建物なんです。

鳳凰堂が建てられる前、1051年からは現在の東北地方の奥州で前九年の役という争いごとがあるなど、国家の情勢も不安定な状態でした。そんな中、政権の安泰を願って関白・藤原頼道が「極楽浄土」を寺院として再現したのが現在の鳳凰堂だったのです。

この鳳凰堂の最も大きな特徴は、池の中の島に建てられていること。それは、あたかも極楽浄土の宝池に浮かぶ宮殿のようです。池の水面にも鳳凰堂の姿が映っているのも美しいですよね。

貴族が無事に極楽浄土できるよう、西方極楽浄土の教主とされる「阿弥陀如来」を本尊として造営されています。まさに貴族たちが「極楽浄土」に行くために、この平等院鳳凰堂をこの世に再現してみせたともいえますね。

平等院鳳凰堂 内部はどうなっているの?

鳳凰堂は建立当時から修復を行っていないわけではないですが、赤を基調とした鮮やかな色調を再現するなど、平安時代のころの風合いをできる限りにそのまま受け継いでいるとのこと。

堂内には、金色の「阿弥陀如来坐像」が安置され、壁などに「九品来迎図」(くほんらいごうず)や「極楽浄土図」が描かれています。建物内にも優美な世界が広がっています。お堂の中は、現在は剥げ落ちてほとんどわかりませんが、当時は、宝石や金箔や螺鈿などで装飾され、豪華絢爛だったようです。

また、池越しにも拝むことができる阿弥陀如来像は、仏師の父ともいわれている「定朝」の現存する唯一の作です。特徴は、小さな木のパーツを組み合わせて大きな仏像をつくっていく「寄木造り」の工法が用いられていることです。この阿弥陀如来像が寄木造りの原点ともいわれているようで、建物と同様、仏像もとても貴重なものです。

さらに、堂内の壁には52体の「雲中供養菩薩像」が立体的に舞っているのが印象的。この雲中供養菩薩像は、楽器をもっていたり、踊りをおどっていたり様々。それぞれがとても個性があって、持ってる楽器一つ一つをじっくり見るものも面白いです。こちらは、阿弥陀如来とともに人々を極楽浄土へといざなう様が表現されているそう。

今は、52体の大部分が併設されているミュージアムに展示されているので、じっくりと観察してみてくださいね。

平安時代に記された「続本朝生伝」という本には、「極楽いぶかしくば宇治の御寺をうやまえ」という一説があります。これは、「極楽浄土の存在を疑うのであれば、宇治の平等院をお参りしてみなさい」という意味であり、当時から平等院を極楽浄土のような美しさだと表現してことが分かります。

「鳳凰堂」の名前の由来は??

平等院鳳凰堂が建てられたのは平安時代ですが、鳳凰堂と呼ばれ始めたのは、江戸時代になってから。鳳凰堂を正面から見た姿が、翼を広げた鳥のように見えることと、屋根の上に1対の鳳凰が添えられていることから、江戸時代の初め頃より「鳳凰堂」と呼ばれるようになりました。

鳳凰堂は東方に面して建てられていて、鳳凰堂の手前にある阿字池という池を隔てて西方に極楽浄土があることを示しているそうです。この鳳凰は古代中国の想像上の鳥で、立派な天子が世にでるのを待って現れる鳥とされています。

鳳凰堂の2匹の鳳凰は北側と南側では少し大きさが違います。北の像は98.8センチ、南の像は95.0センチの高さで北がオスで南がメスだといわれています。

現在屋根の上にいる像はレプリカですが、オリジナルはこちらもミュージアムに展示されているので、2匹の違いを比べてみましょう。

建築物だけじゃない!平等院は「藤の花」も見どころ!

平等院には樹齢280年といわれる藤があります。その花穂から地面の砂にすれそうなほど長くのびる様子から「砂ずりの藤」とも呼ばれるそうです。

紫と白の藤がとっても美しいので一見の価値ありです。藤の開花の時期は、4月中旬から下旬ごろまで。見ごろの時期は例年4月下旬から5月上旬でゴールデンウィークの時期と重なることも多いです。

藤棚は平等院の表門、南門、観音堂のそばなど数カ所にあります。観音堂の近くの藤棚は、一番のみどころといってもよいでしょう。

藤と鳳凰堂を一緒に撮影できる場所にあるので、ふたつがどちらも入るアングルをさがしてぜひ写真を撮ってみてくださいね。観音堂の近くにはつつじの花もあるのであわせて鑑賞できますよ!

平等院の公式ホームページでも開花情報を公開しているので、チェックしてから訪れてください。ただ、藤のシーズンは、日本や世界中から多くの観光客が訪れるため、かなりの混雑が予想されます。

私が以前訪れた時は5月中旬で見ごろはすぎていましたが、それでも平等院に入るのに1時間ほど待ちました。

多い時には3時間待つこともあるようです…。藤のシーズンに行かれる際は、少し覚悟していったほうがよいかもしれません。

ミュージアムでさらに平等院を知ろう!ショップも充実!

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平等院には「鳳翔館」というミュージアムがあります。こちらは、「梵鐘」や「鳳凰」、「雲中供養菩薩」など多くの国宝が展示されています。

非常に詳しい解説もあるので、こちらのミュージアムをじっくり見るだけでも1時間ほどかかると思います。当時の鳳凰堂をCGで再現した復元映像などもあるので、さらに平等院鳳凰堂を深く知れますよ。

またミュージアムショップにはオリジナルグッズがたくさん販売されています。お香やマスキングテープなど、どれもデザイン性が高いのでお土産にもよいかもしれませんね。

アクセス

平等院鳳凰堂は、宇治駅から徒歩10分のところにあります。京都駅からであればJR奈良線を使えば、30分程度で到着します。

京都観光には、狭い道や道路も混雑するので、車で移動するよりも、電車など公共交通機関で移動するのがおすすめです。

宇治駅から平等院までの道すがらには、お土産屋さんや食べ歩きのお店も並んでいるので、こちらも楽しめますよ。

車で訪れる場合は、平等院には専用の駐車場がないので近くのコインパーキングや民営の駐車場を利用しましょう。

まとめ

1000年も前から平安の美を私たちに伝える「平等院鳳凰堂」。

建築のすばらしさだけでなく、仏像も貴重なものであり、春には藤棚でも楽しませてくれるなど、見どころが盛りだくさんです。

平安時代の貴族たちが、極楽浄土の理想郷として建てた建物の美しさを堪能しながら、ぜひ時間をかけて、巡ってみてくださいね!